七夕の短冊に『天声人語(250706)』は思う▼七夕の飾りが、近所の図書館に。色とりどりの短冊。<さかあがりができるようになりたい>▼<おばーちゃんが100さいまで いきられますようい>。大きく、太く、元気のいい字だ。最後の「い」は「に」だろうか。てらいのない、優しい気持ちが、ぐっと直球で伝わってくる▼愛する人、家族のこと、誰かを思いやる行為に、しばし頭を垂れる▼5日の朝日川柳<短冊に「せかいへいわ」と病児棟>。自らは病にあっても、世の安寧を祈る子がいる。宮沢賢治の「みんなのほんとうのさいわい」というものを想像する▼太宰治は「優」の字について記す。「ひとの淋しさ侘しさ、つらさに敏感な事」と。そ…