正徳5年12月30日。鍋屋町南側、東から16、7間(1間は約1、8メートル)西の山田屋喜兵衛という薬屋が夕暮れ前早々に門松を片付けていたが、間もなく瓦庇が残らず離れて崩れ落ち、往還を塞ぐ。薬屋の間口は5間。婆1人が通りがかり、少し傷を負い、せがむと云々。堀貞儀が言うには、近年木ケ崎座敷の西の瓦庇も急に崩れることがあったと。米は1両で5斗9升あまり。糯(餅)米は5斗1、2升。銭は800で10文を超える。1両で3貫100文。切賃は70文あまり。新小判は京・大坂でも言いつけが厳しく、近頃は通用も滞らず。そのため小形1両が銀67、8匁位。来春になれば70匁ほどになると云々。少し前までは80匁を上回って…