正徳5年1月6日。琉球人が昨夜熱田に泊まる。この日辰(午前7時)頃、本町を通る。文左衛門と弥次右は、昨日合羽屋惣兵衛から4つ時(午前10時)に通るのでは知らせてきたので辰(午前7時)過ぎに惣兵衛のところへ行くと、既に通ったあとであった。このため市のところへ寄って酒を頂き、市を連れて清須へ出かける。宿よりは先へ出かけ、農家でゆっくりと琉球人を見物する。両使を始め地位がある者は皆乗物に乗っていたので見えず、薩摩守押の者の羽織には菖蒲皮小紋に□の字を付けた者が多くいた。起の泊りであった。薩摩守は江戸に残る。文左衛門はそれから堤の上で持ってきた酒を頂く。その後、西枇杷島市兵衛の近くで鮒の吸物でまた酒を…