正徳5年11月7日。この日竹腰壱岐守家中へ出された書付。財政が厳しいため昨年冬にいろいろと言いつけられたことを各知っていることとは思う。とりわけ家中の輩からこの春に米を借り上げるので覚悟しておくようにと言いつけらたが、それぞれ困窮しており、それが難しいこととはわかっていたので今まで手加減してきたが、この秋西美濃の領内では水害で作物に被害を受け、かつ今年は世間では豊作と言われているが、領内では困窮した村々も多く、免も上げがたく、務めも果たしがたいので、年末までの入用も見通せない。その上年末には家中の面々にさらに上げ米を言いつけられるはずであるが、これはもとより本意ではないので、入用を年末は何とか…