ドアが閉まって、小川の大げさため息が聞こえる。事実、大変だったのだろう。ただし、僕は感謝の弁は述べないつもり。当然のことであり、だけれど褒めて欲しいという提供側の労わりはあえて取り除くべきだ、そう店主は考える。気にかけているが、本筋はそこではないことを感じ取れてくれたら幸い。もしも、見過ごしこちらの配慮のなさに嫌気がし、窮状を訴えてこようものなら、時と場合、頻度によっては厳しくこちらの考えを言い渡すつもり。だが、一度は伝えているのであって、やはり二度目の言及は面倒、これが僕の正直な意見だ。付け加えるとすれば、自らの気分を律する事態も店に関わるものとしては、統制が取れるべきと捉える。 テイクアウ…