はじめに ジャガイモ、トマト、トウモロコシは、私たちの食卓に日常的に並びますが、これらはすべて、南アメリカ大陸が原産です。今ではヨーロッパ、アジアなどユーラシア大陸全域で「地元の食材」として根付いています。タピオカの原料となるキャサバもブラジル原産です。本稿では、それぞれの作物の南米での起源と現状、そしてユーラシア大陸での拡がりの歴史を簡単に紹介し、さらに他にもある南米原産の食材を見ていきます。 ジャガイモ 原産地:ペルー南部~ボリビア周辺のアンデス高地。紀元前8000年ごろから栽培。 南米での現状:今でも多様な原種がアンデスの高地で栽培され、数千種類以上ある。 ユーラシアへの拡がり:16世紀…