第1次南極越冬隊長を務められた西堀栄三郎さんは、著書「石橋を叩けば渡れない 新版」(生産性出版 1999年)の中で、「準備や計画に完全無欠はあり得ない」と述べておられます。やはり、南極だけに難局だったようです。 リスクを減らすためには準備や計画を怠ってはいけないのですが、完全無欠は絶対ない。未知のことに挑戦するわけですから、必ず思いもよらないことが起こるに決まっていると述べています。こわいのは、準備や計画が完全無欠であると思っている心です。 南極は極寒ですので、基地の建物に断熱材を多く用いました。けれども、雪が建物を埋めて断熱してくれるので、さほど断熱材は要らないことがわかりました。このように…