1958年福岡県門司市生まれ。フリーランス編集者。 1984年より十二年間、週刊劇評紙『初日通信』を編集・発行し、『TOKYO芝居探検隊』や宝島モダンクラシックプレイズ全六巻を担当した。その後、文芸書専門となり、山本文緒『パイナップルの彼方』『ブルーもしくはブルー』、篠田節子『夏の災厄』、三谷幸喜『古畑任三郎』、黒崎緑『未熟の獣』などを手がける。
★★★☆☆ あらすじ 江戸川乱歩による「世界推理短編傑作集」以降に書かれた作品も含めて厳選した短編ミステリ集。シリーズ第1巻。 感想 厳選した短編ミステリが収められたアンソロジーだ。第一巻にはミステリには詳しくない自分には、辛うじて名前くらいは聞いたことがあるような作家の作品が収められている。 そんな中にサマセット・モームやウィリアム・フォークナーといった文豪と呼ばれるような作家の作品も含まれているのは意外だった。だが今でもミステリ作家ではない作家の作品にもミステリー要素はあったりするし、彼らの中に流行りのジャンルに挑戦しようという気持ちもあったのかもしれない。 ビアンカ・オーバースタディ (…
明智卿死体検分作者:小森 収東京創元社Amazon 設定に雰囲気にミステリマニアならではの小ネタが 愉しめるという作品。 そういうところをたっぷり味わいながら 読みましょうってなところだろうな。 本格ミステリとして読むには、 「わずらわしい」って言葉がピッタリくる気がする。 妙に複雑だけど、特にアクロバット感も無く、 あんまりミステリ特有のカタルシスが得られない。 犯人の意外性も狙っているのかもしれないけれど、 なんか効果が発揮されてない。 全体的に曖昧な表現に終始してしまって申し訳ないけど、 どこがどう物足りないのか、説明に困るような作品。 まだ1巻しか読み終えてないけど「短編ミステリの二百…
★ 芦辺拓さんが、6月26日(日)に「第22回本格ミステリ大賞受賞記念トークショー&サイン会」に出演されます。 「第22回本格ミステリ大賞受賞記念トークショー&サイン会」開催概要 <第一部:オンライントークショー> ■日時:2022年6月26日(日)13:00~14:00(予定) ■会場:Zoom(オンライン) ■登壇者◎受賞者3名(芦辺拓さん・米澤穂信さん・小森収さん)◎本格ミステリ作家クラブ会長:東川篤哉さん◎司会:青柳碧人さん ■料金:無料 ■参加方法: Peatixサイト(https://peatix.com/event/3268990/)にて参加申し込みを受付け。 ★詳細:https…
短編ミステリの二百年1 (創元推理文庫) 作者:モーム、フォークナーほか 発売日: 2019/10/24 メディア: 文庫 確定深刻は確定深刻。何をかいわんや。 アンソロジー好きの老人をアンソロ爺ということにする。前にも書いたかも。 『短編ミステリの二百年 1 モーム、フォークナー他』小森収編 深町真理子他訳を読む。ミステリを読むのは好きだけど、偏って読んでいる。ま、系統立てて読むこともないかなとは思うが、この本と出会った。モームとフォークナーがミステリ? 何編か紹介。 「クリームタルトを持った若者の話」R・L・スティーヴンスンお忍びで盛り場をうろつく「ボヘミアのフロリアル王子」と護衛役の「ジ…
ちょっと変な本読みました。 明智卿死体検分 作者:小森 収 東京創元社 Amazon この本、「明智卿死体検分」という短い長編?って変な言い方ですねーーー著者のあとがきでは、原稿用紙300枚弱と書かれていますーーーと、「天正十年六月一日の陰陽師たち」という短編が入っています。 ちょっとしたミステリー小説です。 変なのは、陰陽師たちが活躍しているのと、織田、豊臣、徳川あたりが出てくる歴史を好きなように弄っていて、事件が起こり解決されているのがいつ頃なのかが判断つきかねる、はっきり言って架空の時代と空間が舞台になっていることです。 明智卿死体検分 明智と言えば、光秀も小五郎も思い浮かびますが、「明…