少年の頃は、「つくつくぼうし」の声を聞くと、夏休みの終わりを告げるこの声に「切なさ」やうら淋しさを感じたものでした。「いよいよこの夏休みも終わってしまうのか・・・」と。 現在のわたしには「夏休み」はなく、わたしはその枠組みからも自由です。しかし、このつくつくぼうしの声を聞いていると「刹那さ」を覚えます。つくつくぼうしの儚い命の「刹那さ」-モーツァルトの音楽に感じるのに似た「刹那さと無限の感覚」を。この旅、果てもない旅のつくつくぼうし 山頭火 散歩の時、山頭火の句をフレージングしています。上掲の句はその中のひとつです。部屋でも『山頭火句集』を読んでいます。山頭火の句を読んでいると、何かの思いがふ…