―その1998― ●歌は、「いにしへに恋ふる鳥かも弓絃葉の御井の上より鳴き渡り行く」である。 高知県大豊町粟生 土佐豊永万葉植物園(4)万葉歌碑(弓削皇子) ●歌碑は、高知県大豊町粟生 土佐豊永万葉植物園(4)である。 ●歌をみていこう。 ◆古尓 戀流鳥鴨 弓絃葉乃 三井能上従 鳴嚌遊久 (弓削皇子 巻二 一一一) ≪書き下し≫いにしへに恋ふらむ鳥かも弓絃葉(ゆずるは)の御井(みゐ)の上(うへ)より鳴き渡り行く (訳)古(いにしえ)に恋い焦がれる鳥なのでありましょうか、鳥が弓絃葉の御井(みい)の上を鳴きながら大和の方へ飛び渡って行きます。(伊藤 博 著 「万葉集 一」 角川ソフィア文庫より) …