3. 可愛い、美しい、と来たら次は?って思いながら、セブンイレブンの前でタバコをふかす。 ヤベー、死に神がこっちに歩いてくる。全身黒づくめで、髪の毛の一部だけが赤い。こんな髪型のヤツは、当時はコイツぐらいしか見たことがなかった。「・・・」「はじめまして。」 ジローッと、下から上まで見られる。「なぁ、はじめまして。」「・・・はじめまして。」 黙って後ろを着いていく。俺はコイツが男なのか、女なのか、はっきりと確証が持てない。 日が暮れてオレンジ色になった空の下、気の触れた二人が何も話さずに歩いていた。工事現場の後ろにあるアパートがソイツの住処だった。 「これ、合鍵。これ、タバコ。これ、今日の食費。…