現代思想2024年1月号 特集=ビッグ・クエスチョン ―大いなる探究の現在地― 作者:山極寿一,佐藤勝彦,中村桂子,永井均,三牧聖子 青土社 Amazon 以下は、雑誌『現代思想』第52巻1号「ビッグ・クエスチョン」特集に収録されている、青山拓央「それをすべきであることを人類はいかに知ったのか?」の読書メモ。 この論文が扱っている「自然主義的誤謬」とは、〈「○○である」という事実のみから、「××べきである」という規範を導こうとする誤り〉のことである*1。 自然主義的誤謬を振り回すことの四つのデメリット 青山は、他人の主張を批判する際にこの「自然主義的誤謬」を安易に用いてしまうことのデメリットを…