みなさんはドストエフスキー作品をどのようにして楽しんでいらっしゃいますでしょうか。 日本では翻訳された『カラマーゾフの兄弟』や『罪と罰』が出版されており、日本語でも十分にドストエフスキー作品を楽しむことができます。とはいえ、やはり原文で楽しみたいと思う方もいらっしゃることでしょう。 言語は文化であり、原文を読むことでしか味わうことができないこともいろいろと存在します。いくら「古池や 買わず飛び込む 水の音」という芭蕉の俳句を英語に訳したところで、七五三の言葉のリズムを表現しきれないのと同じです。翻訳というのは全てを同じに表現することはできず、あくまでも翻訳は翻訳でしかないわけです。 となると、…