その地域を守護する神道の神のこと。
元々は字の通り「氏の神」、すなわち一族(氏)を守護する神のことであった。例えば藤原氏の氏神は春日大社、物部氏の氏神は石上神宮である。中世以降、武士が自分の領地の神を氏神として祀るようになり、また、血縁よりも同じ地域に住んでいるという地縁が重視されるようになった。これにより、氏神は現在の地域を守護する神という意味となり、産土神・鎮守神とほぼ同じ意味で用いられるようになった。
その氏神を祀る神社の周辺に住み、その神社の祭事などに参加する人々のことを氏子(うじこ)という。その神を信仰しているが、神社の周辺に住んでいない者は崇敬者と呼ばれる。あわせて氏子崇敬者と総称され、その代表者(通常は複数人)を氏子総代という。
神棚では氏神神社の御神符(お札)は神宮大麻の右に納める。もしくは神宮大麻を手前に重ねて納める。