こんにちは。きのひです。 「駆込み女」 坂岡 真 著 を読みました。 2020年10月18日 第1刷発行 文政(ぶんせい)四(1821)年如月(きさらぎ)の終わり性質(たち)の悪い風邪(かぜ)が流行(はや)りはじめた。 数寄屋橋御門(すきやばしごもん)内の南町奉行所(みなみまちぶぎょうしょ)では、与力や同心たちが布切れで鼻と口を覆(おお)い、たがいの間合いを遠く取りながら喋(しゃべ)っていました。 布切れを持たずに出仕(しゅっし)してきた者はことごとく、みなから白い目でみられた。 そんななか例繰方与力(れいくりかたよりき)の平手又兵衛(ひらてまたべえ)だけは、白い目など気にするふうでもなくどこ…