【あらすじ&ひとりごと】 今回は、東野圭吾さんの『白鳥とコウモリ』(2021年)。 父と子が向き合う真実と嘘、正義と贖罪を描いた長編のミステリです。 東京で事務所を構える弁護士・白石健介が殺害された。犯人として逮捕されたのは、白石の事務所にかかってきた電話の記録から判明した愛知県在住の倉木達郎だった。 彼は犯行を自供し、事件は解決したかに見えたが、息子の和真は疑問を抱く。父親がそんな犯罪を犯すはずがないと直感し独自に真相を探り始める。 同時に被害者の白石の娘・美令もまた、達郎の自供した動機に自分の父親はそんな人間ではないと疑問を抱き調査を進めていく。 そして二人は、33年前に愛知県で起きた未解…