夜の構図:織田作之助 1946年(昭21)5月~12月、雑誌「婦人画報」に『夜の構図』を連載。 1955年(昭30)現代社、現代新書。全6篇。 1956年(昭31)現代社、織田作之助名作選集第5巻 『夜の構図』は当初雑誌「婦人画報」に連載されたのだが、女性読者には不評だったという。主人公は作家本人を思わせる大阪の新進劇作家で、自作の公演に立ち会うために上京して老舗ホテルに泊まる。そこで同宿の見知らぬ若い女性と一夜を過ごす。 上演される自作には勝手に濡れ場を追加されて、彼は不満ながら演出家に青臭い議論を吹きかける。そしてその芝居に出ている別の女優をホテルの部屋にいかに誘い込むかに心を砕く。マッチ…