~ 追憶 武仲 ~ 「ねえ……、 色々思い出しながら話してたら、何か怖くなって来ちゃった……」 サリの声と目は明らかに、 何かを怖がって居るようには感じられなかったのだけれど、 きっと大義名分、 或いは、普通に言い訳と言ってしまっても良いか?……、 それが欲しかったのだろうと思い、 「あ、うん、ゴメンね……、嫌なこと思い出させてしまって……」 と、 一応サリの芝居に乗っかってから、 さっきの続きを始めることにした。 ・・・・・・・・・・・・・・・ サリはまた語り出す。 あれは月明かりが眩しく感じられるほどの、明るい夜だった......。 「満月の夜は犯罪が多いと聞いたことも在って、 不安を感じ…