生物の世界では、異性に好まれるために、生存に不適な極端な形質が進化することがある。クジャクのオスの派手な羽なんかがその典型例だ。大きすぎて動きにくいったらありゃしない。 前野ウルド浩太郎『バッタを倒しにアフリカへ』 人間の世界では、他者から自分の存在を認めてもらうために、生存に不適な極端な自我が進化することがある。人間の貪欲なんかがその典型例だ。大きすぎて動きにくいったらありゃしない。 というのは言い過ぎかもしれないが、一理はあると思う。 私たちは根源的に誰かに大事にしてもらいたい、認められたいという欲求を抱えている。 そうなのであれば、寛容な誰かに「自分は自分のことを大事にしてもらいたいと思…