より充実した睡眠を得るために、床に就いてからやるべき儀式というか、おまじないというか、あるいはこれも体操の一種か、とにかく踏むべき手順がある。とかく眠りが浅く、睡眠中にいく度も尿意に起されてしまう私にとっては、大切な生活習慣のひとつである。 まず右半身を下にして、横向きに寝る。深呼吸を五回から八回ほど。心臓と胃への慰労だ。心臓および周辺への肋骨間を軽く指圧する。そのあたりの血管をマッサージしているつもりだ。 百八十度寝返りを打って、左半身を下にする。こちらでも深呼吸。大腸への慰労だ。深呼吸するうちに、ガスが出る。思いのほか大きく大量の放屁の夜もあれば、さほどでもない夜もある。最終食事から就寝ま…