「風景の中から自分の姿がなくなる日」を、近ごろ身近なことに感じられるようになってきた。親近感とでもいうのでしょうか。---------------------------------------------------------ある朝の目覚め 「つぶやき」 今朝もめざめの床の中でしばらくぼーっとしている。 脳が何やらつぶやき始めた。 そろそろ自分の一生を見極めておく時だな。 ところが困ったことに、この見極めには、今まで便利に使ってきた〈分別する知〉では、何ともしようがない気がする。この〈分別する知〉は、必ず尺度を伴いすぐ計算を始める計算高い知なのだから。 この知は、計算には向いている。生きて…