良寛さんは晩年、浄土真宗の檀家にお世話になりました。そのお宅の方がたのために阿弥陀仏に関する歌を作ってあげました。また、自身も阿弥陀仏に深く帰依し、阿弥陀仏にすべてを委ねる境地に至っていたようです。以下の4句は共感しやすいので訳が必要ないでしょう。 極楽にわが父母(ちちはは)はおはすらむ 今日膝もとへ行くと思へば 草の庵に寝ても醒めても申すこと 南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏 良寛に辞世あるかと人問はば 南無阿弥陀仏といふと答えよ われながらうれしくもあるか 弥陀仏のいますみ国に行くと思へば 待たれにし身にしありせば いまよりはかにもかくにも弥陀のまにまに 訳:阿弥陀仏に待たれてる身の上になったから…