——自分の家の祖先は、天皇の兄に當るのだが、なぜ臣下となつたかということを語る説話。 前にも隼人の話はそれであり、後にも例が多い。 #カムヤヰミミ の命の子孫というオホの臣が、古事記の撰者の太の安萬侶の家であることに注意。——[#ここで字下げ終わり] 天皇がお隱れになつてから、その庶兄《ままあに》のタギシミミの命が、皇后のイスケヨリ姫と結婚した時に、三人の弟たちを殺《ころ》そうとして謀《はか》つたので、母君《ははぎみ》のイスケヨリ姫が御心配になつて、歌でこの事を御子たちにお知らせになりました。その歌は、 サヰ河の方から雲が立ち起つて、 畝傍《うねび》山の樹の葉が騷いでいる。 風が吹き出しますよ…