Der Name der Rose (aka: The Name of the Rose)
イタリアの記号学者ウンベルト・エーコの著書。ただし、非常に難解な内容であるため、日本ではショーン・コネリー主演の映画版のほうがよく知られている。映画は、中世の修道院の陰鬱な雰囲気と、宗教裁判の異常な狂熱をビビッドに描き出したことで評価が高い。
ヨーロッパに異端審問の嵐が吹き荒れていた14世紀初頭、北イタリアのベネディクト派修道院。八角形の奇妙な塔をもつこの修道院にひとりの放浪の修道士、バスカヴィルのウィリアム(ショーン・コネリー)と見習い修道士メルクのアドソ(クリスチャン・スレイター)がやってくる。この修道院で開かれる会議の準備をするためだった。
ところが、彼らの周りで奇怪な殺人事件がおこる。図書館で挿絵師として働く若い修道士、ギリシャ語の翻訳を仕事とする修道士が相次いで殺されたのである。シャーロック・ホームズのような明晰な頭脳をもつウィリアムは、事件の究明に乗り出し、ついに、図書館に隠された、修道院の秘密=カトリック世界の秘密につきあたる…。
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*1:刺激の強い性愛描写の他殺傷もみられ、標記区分に指定します。