一 倹約の件につき次の通り。家中の輩始め皆に倹約を言いつけられたが、世間では身のほども知らず、贅沢な衣服などを用い、良くない行いもあると聞こえてくるのは不届きである。この度厳しく倹約を言いつけられ、別紙のとおり申し渡すので心得違いのないよう厳しくこれを守り、行いも改めるように。別紙。一 蝉が涼し気な羽織を着るのは不相応である。この後は横麻(緯糸が麻、経糸が絹の織物)の羽織を脱ぐように。一 松虫、鈴虫が籠の中で砂糖水を好むのは贅沢である。今後は野山のように露ばかりで精を出して鳴くように。一 蟻の塔(蟻塚)を組むことは自身で組むのであれば苦しからず、寄進や奉加を頼むことは一切禁止する。かつまた熊野…