1958年12月「週刊朝日」(画像は別の表紙より) これはほんとに短かった。なのに本作も六回も映像化されているのであった。 ネタバレします。 例によって、である。 主人公の男は四十八歳。会社では課長の座にありさらに出世を望んでいる。 妻がいるが男にはもうすでに愛情がない。妻の存在を醜悪と感じている。 男には若い愛人がいて小さな家をあてがっていた。 が、男にとってそれは絶対に守らなければならない秘密であった。 それが突然思いもよらぬことで破綻してしまうのだ。 それは夜遅く愛人の家から自宅に帰る途中だった。 愛人は男がタクシーに乗るまで見送るのが常だったがそれさえ男は用心深く離れて歩くことにしてい…