エッセイスト。立教大学観光学科卒。
『負け犬の遠吠え』(isbn:4062121182)など ほかに
など多数
「負け犬の遠吠え」は、第4回婦人公論文芸賞(中央公論新社主催)と第20回講談社エッセイ賞とをダブル受賞した。同作品は日本テレビにて、久本雅美主演でドラマ化された*1。
*1:2005/1/8(土)PM9:00〜10:54放映
目次 はじめに 感想 さいごに はじめに 皆さんこんにちは、卯月ユウトです。 今回取り上げるのは、酒井順子さんの『日本エッセイ小史 人はなぜエッセイを書くのか』です。 感想 この本を手に取るきっかけになったのは、BSテレ東で放送されている「あの本、読みました?」という番組の新聞書評の回。 #あの本読みました文庫📚8/1放送回【#新聞書評 の楽しみ方②】「日本エッセイ小史 人はなぜエッセイを書くのか」 #酒井順子(講談社)「蝶として死す 平家物語推理抄」 #羽生飛鳥(東京創元社)「世界と僕のあいだに」 #タナハシ・コーツ 著 #池田年穂 訳 (慶應義塾大学出版会) pic.twitter.com…
老いを読む 老いを書く (講談社現代新書) 作者:酒井順子 講談社 Amazon 「老い」を取り扱った「老い本」について酒井順子氏がたのしくひそかな毒を混ぜながら解説している。 「老い」に対するおそれから例えば「恍惚の人」や「楢山節考」がヒットしたり。 60歳超えの自分には終始思い当たり、酒井順子の視点をたのしむ。 特に面白く読んだのが死に対する感覚の男女差 それをよく表していると紹介されていた曽野綾子と石原慎太郎の対談「死という未来」(2020)。 曽野綾子の恬淡の石原慎太郎の生にしがみつく感じ。曽野綾子の恬淡は本物だろうか?恬淡としている方がかっこいいもんな・・とも思いつつ、首を傾げるよう…
エッセイストの酒井順子氏が著書のなかで年齢なんて関係ない というフリをしつつも実は年齢にものすごくこだわっているの が日本人であると語っている。 実際「いくつに見えます?」この台詞を言う人は大概、自分は 実年齢より若いと思っている、だから実年齢より若い数字を答 えてくれることを期待している、間違っても実年齢より上の年 齢を言おうものなら気まずい雰囲気になるのがわかるものであ る。 実際若ければ若いほどよいという風潮があることも確かである、 それが齢を重ねれば重ねるほど強くなるのが日本人なのかもし れない、「若く見えますね」というフレーズが、何歳の人に対 してもこの上ない褒め言葉であることは間違…
2月26日朝、目覚め始めた頭の中に「おいぼん」の話が流れ込んできた。聞きなれない言葉だったが、すぐ「老い本」のこととわかった。 前夜からつけっぱなしのラジオから聞こえてきたのは女性が語るエッセー。途中から聞いたのだろうが、いちいちうなずける中身で最後まで聴き入った。 老いをどう生きるか、どう生きてきたかと後発の人に役立ちそうな本が「老い本」。この手の本が続々と出版されていて、著者は一般の人が多い。これはブログやSNSでの発信が増え、編集者の目に留まるようになったのではないかと分析する。 『102歳、一人暮らし』『死ぬ気まんまん』と女性の著書が紹介された。死に対して女性は腰が据わっている。男性は…
2024年9月25日-10月1日 ・トーマス・マン(岸美光訳)『ヴェネツィアに死す』 ・酒井順子『処女の道程』 ・酒井順子『枕草子REMIX』 ・永井路子『日本夫婦げんか考』 ・エミリー・ブロンテ(小野寺健訳)『嵐が丘』上下 ・シャーロット・ブロンテ(小尾芙佐訳)『ジェイン・エア』上下 以下コメント・ネタバレあり
消費される階級:酒井順子著のレビューです。 ☞読書ポイント 感想・あらすじ 酒井順子プロフィール 合わせておすすめ ☞読書ポイント 日本人の階級意識ってどのくらいあるのだろうか。ちょっと前の日本と今の日本、大きく変わったものもあれば、変わらず存在する区別や差別。細かい点で見ていくと、これまでと変わった部分がはっきりと見えてくる。 消費される階級 (集英社ノンフィクション) 感想・あらすじ タイトルだけではちょっと分かりにくかったのですが、内容は「上に見たり、下に見たりを考察する21章」ということです。これまで酒井さんの本で『下に見る人』『男尊女子』などがありましたが、それに近い考察かなと。 と…
処女の道程 (新潮文庫 さ 23-14) 作者:酒井 順子 新潮社 Amazon 処女の道程 (新潮文庫 さ 23-14) 著者 : 酒井順子 新潮社 (2023年8月29日発売) f.2024/4/13p.2023/9/14 from amazon site なぜ日本人は処女にこだわるのか古代から令和まで、ニッポン貞操史1200年 女は結婚するまで処女でいるべきかーーなんて議論は過去のもの。だが処女の価値には、その時代の女性の地位やモラルの変遷が現れていた。性に開放的だった古代〜平安、儒教の貞操観念が浸透した封建社会。純潔が尊ばれた大正から、出産を国に推奨された戦時下。未経験が恥だった80年…
甲辰年二月廿二日。魁春忌。気温9.1/24.1度。晴。家人がFMで聴いたラヴェルのピアノ協奏曲ト長調の所謂「弾き振り」が凄かつたといふ。それはコロンビア交響楽団での演奏だつたさうだが映像でこちらがあつたので、それを聞く。1975年のパリ、フランス国立交響楽団での演奏。 本当にこのバーンスタインといふ音楽家のためにすべてが仕込まれたやうな演奏会。こんな「出来過ぎ感」は長嶋茂雄や小澤征爾同様に天から舞ひ降りてくるらしい。 歌舞伎「人情噺文七元結」 - 古典芸能への招待 - NHK 音羽屋(菊之助)は才能に恵まれてゐる。それでもどこか役になりきれないといふか、この芝居でいへば長兵衛のあまりの無防備な…
エッセイストの酒井順子さんが言っていました。 「やっぱり、そーか」と合点がいきました。 装丁が良いかどうかは、ワタシの本選びのポイントの一つです。 それにしても、本選びは楽しいものですが、 体力を奪われる、というのも事実です。 だから、こういう本はとても役に立ちます。 こういう本とは、酒井順子さんが著した『本棚には裏がある』です。 「週刊文春」連載の「読書日記」から39篇を抜粋したものです。 この本が魅力的なのは、堅苦しい書評みたいじゃなくて読書エッセイ的な味わいなとこ。 毎回、3冊の本を取り上げ、世相を絡めて興味深いお話に仕上げてくれます。 意外な本の組み合わせが、妙にピッタリだったりして感…
謹しんで新年のお慶びを申し上げます。 昨年は大変お世話になりました。 今年もよろしくお願いいたします。 今年の大河は『源氏物語』を題材にした『光る君へ』。 いよいよ今夜から放送ですね。 私は毎週金曜日に、自分のWEBサイトのつぶやきというかエッセイを更新しているのですが、今週はこんな風に書きました。 源氏物語は、私は入り口が「あさきゆめみし」でしたが、それなりに各源氏に触れて来たような気がします。 私が好きなのは、角田光代さんの源氏物語で、あまり好きではないのが瀬戸内寂聴さんと林真理子さん。 持論ですが、あまりにも男と女の恨みつらみを前面に押しだすと、全く面白くないんですよ、源氏物語は。 実は…