エッセイスト。立教大学観光学科卒。
『負け犬の遠吠え』(isbn:4062121182)など ほかに
など多数
「負け犬の遠吠え」は、第4回婦人公論文芸賞(中央公論新社主催)と第20回講談社エッセイ賞とをダブル受賞した。同作品は日本テレビにて、久本雅美主演でドラマ化された*1。
*1:2005/1/8(土)PM9:00〜10:54放映
センセーショナルなタイトルだけれど、一家殺人事件の小説とかではないです。 酒井順子さんが『家族』というものについていろんな角度から分析している本、「家族終了」。 酒井さんはおばあちゃん、お父さん、お母さん、お兄さんをなくして リアルに“家族終了”したということでこういうタイトルになったよう。 『家族』という存在については僕自身、田舎の長男に生まれたこと、 物心ついた頃に同性愛者だと気づいたこと、 その後も親や姉たちとの関係もあってたくさん考えて悩んできた。 どこかでなるようにしかならないと思いながらも一般的な家族観にずっと縛られてきた。 だから苦しかった。 でも、この本を読んで少し気が楽になっ…
昔、ひどく落ち込み、休日にも外出したくない時がありました。 Amazonで注文し、酒井順子さんのエッセイ「負け犬の遠吠え」を読んだのは、その頃なのでした。 もう、おもしろい。女子同志で気の置けないおしゃべりをしている時の雰囲気が漂っていました。少し自虐、少し露悪。読んでいて、久しぶりに大笑いしました。 特に、千代子が激しく同意したのは、負け犬にならないためには、ベージュのストッキングを着用するべしという教えです。 ちなみに、千代子はストッキングを、感触が苦手であまり履きません。 しかし、結婚を夢見る二十代の女性が、世の中のおじさま、おばさま世代に納得して貰うには、ベージュのストッキング着用、そ…
なんか最近急に字を読みたくなって、 なんとなくタイトルに惹かれて読んだ酒井順子さんの「下に見る人」。 人を下に見てはいけないのよ。なんてそんな子供みたいな本じゃなく大人の本だった。 酒井順子さんが半生を振り返りながらあらゆる場面での"上下"を示していくんだけど、 自分も含めみんな上になったり下になったりしながら生きているんだなぁと改めて気づかされた。 「女子校生」「得意先」「上から目線」の章が特にグッと来たかな。 「得意先」の仕事の面では上と下を作った方がスムーズに事が進むというのも納得できたし、 「上から目線」の橋下的なものになぜ人々が惹かれるのかの考察もさすがだと思った。 でも、やっぱ「女…
うまれることば、しぬことば:酒井順子著のレビューです。 ☞読書ポイント 日々変化することばの世界。生存競争が激しいことばたちの実態とは!? 【つなぐ本】本は本をつれて来る うまれることば、しぬことば (集英社ノンフィクション) 作者:酒井順子 集英社 Amazon ☞読書ポイント 言葉を深く観察していくと、いろいろ見えて来るものがある。...ということを改めて感じさせられる。酒井さんの深い考察と、語彙に関する感度の良さが相まって、ことばの世界の楽しさが味わえる一冊。 日々変化することばの世界。生存競争が激しいことばたちの実態とは!? いわゆる流行語とか、若者言葉とか、言葉は「生もの」であること…
こんにちは^^ yukimiyamamaです。 長男の中学・卒業式が今週にあります。 慌ててパンツスーツを 履いてみました♪ よし。 大丈夫。入った!
気付くのが遅すぎて、 週刊現代連載エッセイ (講談社文庫) 作者:酒井順子 講談社 Amazon 週刊現代という雑誌のことは、新聞の広告でちらっと見かける。 実際に手に取ったことは、たぶん、、ないはず。。 強烈な見出しと、性への欲望をあおる写真の数々。。 広告の前を、たいていはチラチラ見ながら素通りする。 本著を手に取って、驚いた。 素通りしていたあの雑誌にこんな面白いエッセイが連載されていたとは! 専門家と名乗る人たちが 小難しい言葉を得意げに披露して語りがちな社会現象を 著者独特の皮肉と自虐と口の悪さ満載で 下ネタや、尾籠な話を交えながら語られる。 こんな面白いエッセイを、おじさんだけに読…
家族終了 作者:酒井 順子 集英社 Amazon 「家族終了」という奇抜なタイトルに、思わずこの本を手に取った。 家族が終了する、、ということを 両親が離婚して、家族がバラバラになるとか 家族の一員が、蒸発するとか音信不通になるとか 血のつながりがある人たちが、つきあいをなくしてしまうことを想像した。 家族が終わるなんて、よほどの事情があってのことと思ったのは 自分に、まだ「生育家族」がいて、そして「創設家族」があるからだろう。 事実婚の同居者はいるものの独身で子どもはいない。 父母が他界し、唯一の肉親の兄も亡くなってしまった。 著者はそんな自分の状況を「家族終了」という言葉で表現している。。…
『ガラスの50代』酒井順子講談社2020年11月16日 第1刷発行 図書館で借りた。さらーーっと、読む感じの本。 50代が、ガラスのようだとは思わないけれど、50代なりの楽しみがあっていい、ってことかな。 酒井順子さんと言えば、2003年『負け犬の遠吠え』がベストセラーとなったコラムニスト。1966年生まれ。東京都出身。高校生の時から雑誌にコラムの執筆を始め、立教大学卒業後、広告代理店勤務を3年ほどで、退職。その後執筆に専念。 『負け犬の遠吠え』は、嫁がず 産まず、30代を迎えた自分自身を「負け犬」と揶揄し、同世代の女性へのメッセージ本。”どんなに美人で仕事ができても、30代以上・未婚・子ナシ…
今までたくさんの京都論や京都エッセイを読んだが、これはなかなか楽しい本であります。何が楽しいのかといえば、タイトル通り、東京都というみやこと京都というみやこをテーマごとに対比させたうえで酒井流京都論を構成している点です。男が書けば、比較文化論になるところ、あくまで生活者感覚、ビジターの視点で書いてるので、親近感を覚えます。 たとえば、79頁「比叡山と東京タワー」(青文字は引用部分) 東京には空がない・・とかつて智恵子は言ったそうなのですが、(略)なぜ、智恵子がそう感じたのかといえば、東京には山がない・・からなのではないかと、私は思うのです。山というのは、空を美しく見せるためには最も効果的な小道…
負け犬の遠吠え 酒井 順子さん著 負け犬の遠吠え (講談社文庫) [ 酒井 順子 ] この本は 内田 樹さんの「街場の現代思想」の中で登場したので読んでみました。 www.marskoin.com なるほど! 面白い・・ 出版からだいぶ経ちますが 内容は全然古くない。 「負け犬の遠吠え」も「街場の現代思想」もおすすめです! Marskoinのツイッターはこちら
ガラスの50代 作者:酒井順子 講談社 Amazon 『負け犬の遠吠え』の酒井順子さんが50歳代を迎えての加齢に纏わる所感をつづられたエッセイ集になります。 酒井さんはワタクシの2歳年上でほぼほぼ同年代なので、非常に共感できる部分が多いのですが、冒頭で50歳代になると「若さを諦める」ようになるということをおっしゃっているのに、ビミョーなナットクをさせられました。 酒井さんは50歳代になることを「三度目の成人式」と定義されていて、まずは形式としての二十歳の成人式があって、30歳代位になって子どもも持って、社会的にもそれなりの責任ある立場になって実質的なオトナになるという意味での「二度目の成人式」…
家族終了 (集英社文庫) 作者:酒井 順子 集英社 Amazon 『負け犬の遠吠え』で知られる酒井さんが「家族」について語られた本です。 この本は2019年に出版されたモノで、2018年に掲載されたWebメディアでの連載をまとめたモノだということですが、連載前後にお兄様が亡くなられて、酒井さんにとっての「家族」が消滅してしまったということもあって、こういうタイトルになったようで、そのことが契機になったのか、ご自身の家族のことや日本人の家族観について語られています。 これまでご自身の家族について公の場で語られることは避けられていたようですが、「家族終了」を以ってそのシバリを解禁されたようで、かな…
朝 起きたらボーマンは去っていた。 快晴、昼前に図書館で予約していた本を借りにいく。 夙川公園の鯉は端午の節句を過ぎても泳いでいた。 ただし、今日は風もなく、吊された鮭みたいだったが…。 定番の魚影の群れカット 3年ぶりに撮る。 新緑に鯉泳ぐ。*モデルは知らない人です。 図書館で借りた本は… ・酒井順子「鉄道無常 内田百閒と宮脇俊三を読む」(二度目) ・井上理津子「関西かくし味」 ・井上理津子「いまどきの納骨堂 -変わりゆく供養とお墓のカタチ-」 「いまどきの…」を読み始める。 永代供養のガイド本になれば、と思って読み始めたのだが、読みものとして面白い。 リクエストしたわけではないのに昼ごはん…
毎週日曜日は、この一週間に書評に取り上げられた本を紹介しています。(書評の内容については各誌をご覧ください。) 今週の書評本 ◆掲載された媒体: 発行号数 掲載冊数タイトル 著者 出版社 税込価格 書評掲載回数(2回以上のもの) ◆週刊朝日「週刊図書館」: 4/29 号 6 冊 博士の長靴 瀧羽麻子 ポプラ社 1,650ボタニカ 朝井まかて 祥伝社 1,980 ④なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない 東畑開人 新潮社 1,760 ③「現代写真」の系譜 写真家たちの肉声から辿る 圓井義典 光文社新書 1,078ルポ 死刑 法務省がひた隠す極刑のリアル 佐藤大介 幻冬舎新書 1,034泣…
一条真也です。『日本習合論』内田樹著(ミシマ社)を読みました。著者の本はほとんど読んできましたが、本書は、ブログ『日本辺境論』で紹介した著者の代表作の続編とでもいうべき内容で、共同体、民主主義、農業、宗教、働き方などの問題点と可能性を「習合」的に看破しており、非常に興味深かったです。著者は、1950年東京生まれ。東京大学文学部仏文科卒業。東京都立大学大学院博士課程中退。神戸女学院大学を2011年3月に退官、同大学名誉教授。専門はフランス現代思想、武道論、教育論、映画論など。著書多数。第3回伊丹十三賞受賞。現在、神戸市で武道と哲学のための学塾「凱風館」を主宰。 本書の帯 本書の帯には、「外来のも…
毎週日曜日は、この一週間に書評に取り上げられた本を紹介しています。(書評の内容については各誌をご覧ください。) 今週の書評本 ◆掲載された媒体: 発行号数 掲載冊数タイトル 著者 出版社 税込価格 書評掲載回数(2回以上のもの) ◆週刊朝日「週刊図書館」: 4/22 号 6 冊 京都文学小景 物語の生まれた街角で 大石直紀 光文社文庫 748黛家の兄弟 砂原浩太朗 講談社 1,980 ④希望とは何か オプティミズムぬきで語る テリー・イーグルトン 岩波書店 3,300「トランプ信者」潜入一年 私の目の前で「民主主義」が死んだ 横田増生 小学館 2,200 ②肝臓のはなし 基礎知識から病への対処…
Life with Flowers & Greens花を飾る、緑と暮らす。Life with Flowersあの人の花の飾り方。Life with Greens植物と暮らす家。Life of Georgia O'Keeffe ジョージア・オキーフ、花を愛した人生。Bawa's Houseジェフリー・バワ、緑を取り込む都市の住宅。Bonsai Laboratory『塩津植物研究所』で出合う、盆栽の楽しみ。Don'ts for Flowers実は、花をダメにしてしまう飾り方。Don'ts for Greens実は、植物にストレスを与える育て方。Floral Gifts 酒井順子が読み解く、平安時代…
桜の木にも、緑の葉が見られるようになりました。 季節はどんどん巡っていきます。 三省堂書店 神保町本店の存在は知っていました。 140万冊もの在庫を抱える超大型書店。 一度は足を運んでみたいと思っていたのですが オミクロン感染拡大で、なかなか出かける気になれず。 そして最近になって、三省堂書店 神保町本店が閉店することを 偶然に知ったのです。 老朽化のために、建て直しを余儀なくされ移転するのだとか。 2022年3月下旬までで閉店とされていましたが 三省堂書店 神保町本店を愛する人々の熱烈なラブコールにより 2022年5月8日まで延期されました。 ずっと愛されてきた昔ながらの三省堂書店 神保町本…
毎週日曜日は、この一週間に書評に取り上げられた本を紹介しています。(書評の内容については各誌をご覧ください。) 今週の書評本 ◆掲載された媒体: 発行号数 掲載冊数タイトル 著者 出版社 税込価格 書評掲載回数(2回以上のもの) ◆週刊朝日「週刊図書館」: 4/15 号 6 冊 さよなら、野口健 小林元喜 集英社インターナショナル 2,090奇跡 林真理子 講談社 1,760 ④われら ザミャーチン 光文社古典新訳文庫 1,166物理学者、SF映画にハマる「時間」と「宇宙」を巡る考察 高水裕一 光文社新書 858大邱の夜、ソウルの夜 ソン・アラム ころから 1,980 ②人生を変えた韓国ドラマ…