電波望遠鏡

電波望遠鏡

(サイエンス)
でんぱぼうえんきょう

電波(電磁波の波長が0.1mmより長いもの)により観測する望遠鏡。普通は天体観測に使う。同様の装置は軍事にも使われるが、そちらはパッシブ・レーダーと呼ばれ、電波望遠鏡と区別する。

用途

天体からの電波を観測する。特に、可視光ではよく見えない、温度の低い天体(例えば、星が産まれる場所である星間ガス雲や、星が死んだ後の超新星残骸など)の観測を得意とする。また、遠方の銀河やクエーサーにも、電波で見ると非常に明るいものがある。
電波の中には水の影響を受けにくいものもあり、それらは曇天でも観測ができる。また、太陽雑音の影響を排除できるなら、昼でも観測できる。

種類

電波望遠鏡にはいくつかの種類がある。

いわゆる普通の形

「大きな架台の上におわん型のアンテナ」という普通にイメージされる電波望遠鏡である。http://www.nro.nao.ac.jp/~nro45mrt/NEW45M/45SYSTEM/gaiyo.htmlにわかりやすく図解されている。

干渉計

おわん型のアンテナの望遠鏡は、可視光の望遠鏡に比べて、巨大な割りに分解能が低い。そこで複数の望遠鏡のデータを干渉させてより精密な測定を行う装置を干渉計とよぶ。現在日米欧共同でチリのパンパ・ラ・ボラ高原にアタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計(ALMA)を建設中。ALMAについてはhttp://www.nro.nao.ac.jp/alma/J/の広報用画像を見ると全体を想像しやすい。

VLBI

干渉計の精度はアンテナ間の距離に比例する。そこで1万キロを超えるような距離の望遠鏡で作られた干渉計がいくつかある。これを超長基線電波干渉計(VLBI)と呼ぶ。VLBIは望遠鏡の距離に鋭敏なので、大陸の移動の様子なども観測できる。

電波望遠鏡衛星

マイクロ波の中には水分子と相互作用するため、空気中の水蒸気の影響をうけるものもある。こういった電波源は宇宙で観測するとよい。そこで、人工衛星に電波観測装置を搭載したものが電波望遠鏡衛星である。
日本の人工衛星「はるか」は宇宙空間で大気の影響を受けずに観測するほか、地球上のVLBIと連携して基線長3万キロのVLBIとしても機能する。http://spaceinfo.jaxa.jp/note/tentai/j/ten9810_muses-b_j.html

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