山田晶

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山田晶

やまだあきら

山田 晶(やまだ あきら、1922年(大正11年)3月7日 - 2008年2月29日)は、日本の哲学研究者で、西洋中世哲学研究の第一人者即ち泰斗であった。

来歴・人物

長野県諏訪市出身。長野県諏訪中学校(現長野県諏訪清陵高等学校)卒業、1944年(昭和19年)京都帝国大学文学部哲学科卒業、翌年まで徴兵された。

1951年昭和26年大阪市立大学文学部講師、1955年(昭和30年)同助教授1965年(昭和40年)京都大学文学部助教授1968年昭和43年)同教授、1976年(昭和51年)同大文学部長。1985年昭和60年京都大名誉教授。

1985年昭和60年)から1990年平成2年)まで南山大学文学部教授、1990年平成2年)から1997年平成9年)まで同大非常勤講師。1998年(平成10年)より日本学士院会員となっていた。

1987年に『アウグスティヌス講話』にて大佛次郎賞受賞。アウグスティヌストマス・アクィナスなどの哲学者神学者に関する訳注書・研究書・編著書を刊行。

2008年2月29日、悪性リンパ腫で、神奈川県鎌倉市にて逝去・「帰天」した。85歳没。

評価

或る「篤学の教授」は、氏のトマス・アクィナス研究に於けるエッセの発見は、欧米人とても決して成しえぬところであった、と高く評価しているが、これは言いすぎである。しかし彼のかかる研究の水準高さは、世界的に見ても肯定される類のものであることは確かである。

彼はこの様に希代の碩学であった一方で同時に、一人の真率なキリスト者でもあった。当然のことながら、毎朝の教会のミサでの祈りを欠かすことなく行っていたようである。

また彼の莫大なる諸研究の背後には、「先の大戦」で死した友人達の影が優しくも寄り添うて居たと言っても赦されるだろう。…冷徹なる理性的知性の極北たる碩学的態度だけが強調されるべきでないと考える所以である*1

著作

アウグスティヌスの根本問題−中世哲学研究第一』 創文社 1977年 ISBN 4423170051

トマス・アクィナスの〈エッセ〉研究−中世哲学研究第二』 創文社 1978年 ISBN 4423300389

『在りて在る者−中世哲学研究第三』創文社 1979年

トマス・アクィナスの〈レス〉研究−中世哲学研究第四』創文社 1986年

アウグスティヌス講話』 新地書房 1986年 ISBN 4880181188

新版 教文館 1994年講談社学術文庫 1995年 ISBN 406159186-X 

トマス・アクィナスキリスト論』 <長崎純心レクチャーズ>創文社 1999年 ISBN 4423301067

訳書・編著

トマス・アクィナス 神学大全』 創文社全45巻 (訳注:多数の巻を担当)

『世界の名著 14−アウグスティヌス <告白>』

(解説・訳)中央公論社 1968年 ISBN 4124000944、新装版1978年

『世界の名著 続5−トマス・アクィナス 神学大全(第一部26章まで)』

(解説・訳)中央公論社 1975年 ISBN 4124000944、新装版1980年

『シャトレ哲学史 第2巻 中世哲学』  

(訳者代表) 白水社 初版1976年、新装版1998年

キリスト者の敬虔―印具徹先生喜寿記念献呈論文集』(倉松功共編)ヨルダン社 1989年 ISBN 4842800143

『アナロギアと神 季刊哲学第7号』 <編者代表>哲学書房、1989年

詩集ほか

山田晶 詩集』 (丘書房、私家版 出版年不明)

『朝と夕のうた−詩集』 (新地書房) 1986年

『思い出の母 山田にひ追想集』 (新地書房、編著) 1989年

*1:彼の友人達との物理的且つ精神的な諸交流については例えば、『世界の名著』シリーズの、トマス・アクィナスアウグスティヌスの諸巻が、何がしかの参考になるであろう。