資料集
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2015年11月からの連続講座「地域の自治を考える連続セミナー」の資料集です。リンクをダウンロードするとPDFファイルでご覧いただけるようになっております。
■チラシ
地域の自治を考える連続セミナーチラシ第1・2回
地域の自治を考える連続セミナーチラシ第1・2回-10.pdf
地域の自治を考える連続セミナーチラシ第3・4回
連続セミナーチラシ第3・4回.pdf
地域の自治を考える連続セミナーチラシ第5・6回
連続セミナーチラシ第5回・6回.pdf
地域の自治を考える連続セミナーチラシ第7・8回
連続セミナーチラシ第7回・8回.pdf
地域の自治を考える連続セミナーチラシ第9・10回
連続セミナーチラシ第9回10回.pdf
地域の自治を考える連続セミナーチラシ第11・12回
連続セミナーチラシ第11回12回.pdf
地域の自治を考える連続セミナーチラシ第13回(最終回)
地域自治フォーラムチラシ.pdf
■パンフレット
地域の自治を考える連続セミナーパンフ
地域の自治を考える連続セミナーパンフ.pdf
■議事録
第1回セミナー議事録
第1回セミナー議事録.pdf
第2回セミナー議事録
第2回セミナー議事録.pdf
第3回セミナー議事録
第3回セミナー議事録.pdf
第4回セミナー議事録
第4回セミナー議事録.pdf
第5回セミナー議事録
第5回セミナー議事録.pdf
第6回セミナー議事録
第6回セミナー議事録.pdf
第7回セミナー議事録
第7回セミナー議事録.pdf
第8回セミナー議事録
第8回セミナー議事録.pdf
第9回セミナー議事録
第9回セミナーの記録.pdf
第10回セミナー議事録
第10回セミナー議事録.pdf
第11回セミナー議事録
第11回地域自治連続セミナー議事録.pdf
第12回セミナー議事録
H28.10.15_第12回地域自治連続セミナー議事録.pdf
地域の自治のこれからを考えるフォーラム議事録
2016.11.19地域自治フォーラム議事録.pdf
フォーラム木原発表資料「あらためて、地域自治を問い直す」
地域自治フォーラム木原資料.pdf
フォーラム参加者アンケートにみる自由意見と木原へのQ&A
フォーラムアンケートにみる意見、Q&A(木原) (2).pdf
■総括整理
※総括整理は今後のセミナーの基礎資料として位置付けており、出された問題点や残された検討課題を、それ以降のセミナーの宿題、あるいは論点としてバトンタッチ(順送り)していく予定です。
第1回セミナー総括整理
第1回セミナー総括整理-3.pdf
マトリクスにみる個人・自治会・行政
マトリクスにみる個人・自治会・行政.pdf
地域自治協議会(地域自治組織、地域自治の仕組み)
にかかわる論点整理(2016年3月16日)
地域自治協議会にかかわる総括整理案.pdf
「地域自治協議会総括整理(概要版)」
地域自治協議会総括整理(概要版).pdf
第11回セミナー基礎資料
「地域自治協議会制度化等の比較〜伊賀市・豊中市・奈良市〜」
地域自治協議会制度化等の比較.pdf
「地域自治協議会にかかわる意見〜『地域の自治のこれからを考えるフォーラム』(11月19日)に向け〜」
地域自治協議会にかかわる意見.pdf
■関連資料
「奈良市市民参画及び協働によるまちづくり条例」の一部改正による地域自治協議会の条項(案)及び協議会の認定等に関する規則(案)に対する意見
第4回セミナー参加者からの奈良市等への質問
奈良市への質問20160228.pdf
地域自治の推進及び地域自治協議会等の検討を行う「地域自治検討委員会」(仮称)の設置に関する要望書
要望書20160601.pdf
地域自治の推進及び地域自治協議会等の検討を行う「地域自治検討特別委員会」(仮称)の設置に関する陳情書
陳情書20160530.pdf
地域自治の推進及び地域自治協議会等の検討を行う「地域自治検討委員会」(仮称)の設置に関する市への要望書(20160601)に対する市からの回答
奈良市_要望書への回答.pdf
市からの回答(20160711)に対する再度の要望
質問・要望20160720.pdf
再度の要望に対する市からの回答(20160803)
奈良市_質問と要望への回答20160803.pdf
■
12月7日、政策研究ネットワーク「なら・未来」の主催で、「自治会の未来を考える」と題したセミナーが開かれました。奈良市で自治会長を務める次の3人の方をゲストに迎えての会です。
・田中宏一さん(中ノ新屋町自治会長、奈良町にぎわいの家館長)
中ノ新屋町は奈良町南部に位置する古い町で、自治会もいつごろできたかわからないほど昔から存在しているそうです。田中さんは約30年にわたって、奈良町のまちづくりに関わりながら自治会の役員も務め。6年前に自治会長に就任しています。自治会の加入率は高いのですが、「新しい住民は会費だけ払って会員としての意識が希薄な人が多い。そういう人たちと古くから住んている住民との交流が課題」と話します。
・笹部和男さん(元神功一・二丁目自治会長、神功地区自治連合会長)
神功地区は昭和40年代半ばから開発された平城ニュータウンの中にあり、開発・住宅建設の拡大に応じて自治会も分割されています。男性の大半は大阪・京都に通勤しているというベッドタウンで、高齢化も進んでおり、役員を出すのが難しいという理由で自治連合会から脱退した自治会もあります。神功地区自治連合会では、役員経験者によるサポートクラブを結成して現役員を支えていますが、「会計のような専門能力を持った人材の確保が課題」といいます。
・木原勝彬さん(今市町一丁目自治会長、ローカル・ガバナンス研究所長)
帯解寺があり、江戸時代の旧今市村は興福寺領だったという歴史を持ちます。中心市街地からは少し外れ、田園風景も残る土地柄。自治会にとっては春日神社の秋祭りが最大の活動とされています。自治会長になると、春日神社氏子総代や帯解地区人権教育推進委員など10を超える役職を兼務しなければならず、他の役員も負担が大きいため、役員のなり手がいないことが深刻な課題となっています。また、今市町一丁目には北ノ町、中ノ町、南ノ町があり、それぞれ別の町内会を組織しており、一体感が損なわれていました。そこで、今年度から一本化に向けた検討を進め、来年1月28日に一体化した新自治会が発足する予定です。
主なやりとりは次のとおりです。
木原 自治会が不要と考える人が半分くらいはいるという現状で、自治会の存在価値はどこにあると思うか。
田中 奈良町は観光客が増えて、それに伴うごみの問題などが深刻化している。自治会の意義は、そうしたトラブルがあったときの相談窓口になれること。近年は古い町家を買ってゲストハウスを営んだりする人も増え、よく知らない住民が増えた分不安要素が高まっている。そのため、防犯活動に対する期待が大きい。
笹部 住民にアンケートを取ったところ、自治会に期待することとしては、野良猫対策、防犯対策などが挙げられた。できるだけ多くの住民に参加してもらうためのきっかけとして、男の料理教室を始めた。自治会が中心になって高齢者が社会参加する機会を提供することは、大きな意義がある。みんなと共同で作業するのは楽しい。自分は義務としてではなく好きで活動をしている。
木原 役員が交替するときにきちんと引継ぎが行われていないケースが多い。引き継ぐ内容を文書化して残すことが必要ではないか。
笹部 60件ほどの規模だったらあまり難しいことを考えなくてもいい。
木原 自治会に入ると自動的に地元の神社の氏子にもなるという仕組みの地域も多いが、キリスト教信者などの場合は自治会長に相談すれば氏子にはならなくていいようにするなど、個別的な対応が求められる。
道路や河川など地域のインフラ管理に対しても自治会長は大きな責任を有しているが、行政に要望を出してもきちんと対応してくれなかったり、事前の連絡なしにいきなり工事を始めて終了の連絡もないなど、体制がしっかりしていない。
奈良市が地域自治協議会の設立を進めようとしており、12月の広報でも大きく取り上げられているが、この件についてどう思うか。
田中 自治会に限らずさまざまな地域団体があり、活動が衰えている団体もある中、情報共有する必要性は高まっており、その意味では地域自治協議会のような組織が必要。ただ、条例をつくってがんじがらめにするのでなく、まず既存の地域団体同士の交流促進が重要。
笹部 奈良市で地域自治協議会をつくる必要は全くない。連合会があるのになぜ新しい組織が必要なのかが全然説明されていない。自治会の組織率が低下しているから新しく地域自治協をつくるというが、地域自治協をつくったら参加者が増えるとどうして言えるのか。市に聞いたら、「それは地域で考えてもらうしかない」との回答だった。将来的には一括交付金で地域への補助を一本化するということも聞くが、そうしたらボス的な人間が現れて地域を牛耳ることになりかねない。
田中 行政だけでは公共的な役割を担うことが難しくなり、何かあったときの互助・共助が大切ということは理解できる。特に奈良町はそれぞれの単位自治会の規模が小さく、連合自治会の役員にすべての負担がかかっているような状況がある。それを、地域自治協の中で役割分担できる形になればいい。
参加者 地域自治協について、市の澤ノ井部長からは何の説明もないのか。
笹部 具体的な説明は何もない。今回、広報への掲載を強力に働きかけたのは自治連合会。
参加者 今の自治会・連合自治会を中心とする体制でやっていける地域とそうでない地域があり、両方を一緒くたに考えるのが間違い。
参加者 豊中市は連合自治会がないので、新しい地域自治協議会をつくる意味があった。奈良市はそうではない。
田中 地域差をきちんと踏まえた協議会づくりなら意味がある。
参加者 自治連合会は50あるが、そのうちどのくらいの割合が地域自治協議会に前向きなのか。
参加者(市議) 50の中で検討委員会に入っているのは27。うちの地元でも、今年各組織が集まって夏祭りを成功させ、その後検討委員会に入ったが、「乗り遅れてはいけないので」というのが理由。
参加者 地域のことは地域でという原則はその通りだと思うが、具体的な地域課題に即して考えないと本当の必要性は見えてこない。今最も切実なのは子育て問題。
木原 地域コミュニティのあり方に関する根本的な議論がなされていない=コミュニティ政策がないことが、奈良市の最大の問題点。
参加者 自治会活動の一丁目一番地は防災。5000年動いていない断層があり、近々大地震が起こる可能性は高い。日本独自の自治会という組織があるのは、こうした天変地異に備えてお互いに助け合うことが不可欠だから。東日本大震災を見ても、行政の機能が失われて自分たちだけでやらなければいけない場合が出てくる可能性がある。
木原 「なら・未来」としては、今後も引き続き地域自治の問題を考えていきたい。
阪本美知子さんを迎えて
10月3日、「なら・未来」サロンを開催しました。今回のゲストは、7月の奈良市議会議員選挙で初当選された阪本美知子さん。立候補の動機や初議会の感想など、率直に語っていただきました。以下はそのリポートです。
●開催日時/平成29年10月3日(火) 午後6時30分〜8時30分
●会 場/奈良市ボランティアインフォメーションセンター
(はぐくみセンター1階 会議室)
●内 容/タイトル「新人議員奮戦記」
報 告 者 奈良市議会議員 阪本美知子さん
概 要 今春実施された「奈良市議会議員選挙」に63歳にして一念発起して初めての立候補をされ、見事に初当選をされた阪本さんより、出馬の動機や初めての議員活動の諸々を語って頂いた。
●プロフィール/1978年 神戸大学卒業(文学部)
1979年 市立保育園 臨時保育士
1981年 自治労奈良県本部職員
2015年 〃 退職
アイ女性会議なら事務局長(男女平等の社会づくり)
わたしたちの24条の会 事務局
奈良脱原発ネットワーク会員
無料塾送迎ボランティア・グリーンあすなら会員
並河市長の風俗利用問題にも関わったなど女性問題、女性の虐げられた環境などを改善するために取り組んできた。
1 市議選立候補の経緯
漠然とした不安感や将来への不安などをどうして解決すべきかについていつも考えてきた。
そこで到達したのが、市議会議員としての活動に参画すること。
掲げたメッセージは「市民のための政治」〜でも何が論争になっているか分からない
何を訴えようと考えたのが 次の三つ
? 女性の政治参加
? 子育て支援
? 働く人が大切にされる社会づくり
2 テーマとして掲げた政策
1) 女性の政治参加
女性の政治参加は世界154位 〜 女性の政治参加は世界でも最貧レベルでこれの改善
少ない女性議員
衆議院の女性国会議員 475名中 45名( 9.5%)➜ これが154位
ちなみに今回の衆議院選挙(2017/10月)では、女性議員47人10.1%)に微増
奈良市議会 6人/39人中(15.4%)
●議案の60%が女性が関係する議案 ➜
女性議員が増えると政策の優先順位が変わる
これまではマイノリティ(車いすの議員も今回誕生し、障害者の優先順位が変わった)
2) 子育て支援
●持続可能な社会に向けた普遍的な政策であるが、世界一低い日本の教育への公的支出
(対GDP比 日本は最下位)子どもの貧困率が上昇を続けている。
3) 働く人が大切にされる社会
課題は ?世界的に見ても長い日本の労働時間
?非正規の割合が40%
?働き改革も安倍政権は取り組まず
3 議員活動の現状
1)新人議員が9名誕生 会派は6会派と無所属に
自民党・結の会8名 公明党7名 共産党6名 改革新生会5名
維新の会 3名 市民の声奈良 3名 無所属 7名 計39名
2)9月議会の争点
●新斎苑の事業方式
・民間のノウハウを活用するDBO方式を採用したい(「DBO(デザイ ン・ビルド・オペレート)方式」は、設計・建設と運営・維持管理を民間事業者に一括発注するもので、公設民営の一つの方式)
・債務負担行為は76億円の補正予算で 向こう15年間の長期契約とな る。
・周辺住民の反対〜15年長期契約への不安、現職員の処遇などが問題
→議員の関与度合いが低くなることなども一部議員の反対
●クリーンセンター
・市長は現施設の移転は断念 → 任期中に候補地を決めると明言
維持費は年間10億円程度の現状
●待機児童対策
・4月現在 163人の待機児童
保育士不足により公立園の充足率が定員を下回っている。
●その他
・経常収支比率が 100%を超えた→要因は収入の交付金が大きく減少
・下水道の委託費も上昇
3)新人議員として思うこと
◆二元代表制ということ
住民は、議員と首長を選ぶが、役割は全然違う。
◆期数が幅を効かせる
何期やったか、長い人が幅を効かせる
◆議員は暇というウソ
遊んでいるという話をよく聞くが、そんなことは無い
市長提案をイエスorノウというか、議員の勉強がとても大切で、とても忙しいのが実感
◆無所属議員の力が大切
4 参加者からの質問
Q 女性の社会参加、女性の議員を増やしたい。そのためにどうするか
A 女性議員の増加については、クオーター制(割当制)を採用して、女性何人と予め決めておく。フランスは50%を目指す活動を展開している。日本は供託金も高い。
Q 女性の比率を増やすことは賛成も、今のやり方ではダメ。女性議員を増やすには普通の政策の話をして勝ち上がってこなければ女性議員は増えない(男女比で議員の数を述べるのはナンセンス、サラリーマン多いのにサラリーマン議員の割合が少ない)。
なお、質問については、要望などの側面の強いものが多く、また質問内容も議員歴が浅い現状では的確に答えられるものも限りがあるため、メモした事項などを以下に掲載する。
Q DBO方式の視察の成果は
Q 政務活動費をどのように使っているか
Q 会派を超えて議員の正しい方向を導き出す提案を市民に示して欲しい
Q 民進系の会派に誘われたと思うが何故無所属か
Q 国会の物まねをやっているのでないか、議員として集約、意思統一をすることが市町村議会の役割でないか。細かいことを奈良市議会はやりすぎている
Q 他市町村との議員間の交流をして欲しい
Q 投票率が50%しかないことが問題。自分の都合の良い人のみ集めたら当選することがどうか
Q 市政を分かりやすく市民に伝えることを議員として活動して欲しい
Q 市民ニーズや直面の課題を中心として活動することの他に、中核市の中で各種指標の下位ランクが何故生じているか、過去の市政や議員の資質などもしっかり見つめて市政運営にコミットする行動も期待したい。
マニフェスト大賞の優秀賞を受賞
政策研究ネットワーク「なら・未来」が、第12回マニフェスト大賞の「優秀賞」38件の1つに選ばれました! 会員の皆様、さまざまな形で応援してくださった皆様、本当にありがとうございます。
以下は、事務局から送っていただいた毎日新聞の記事をそのまま転載させていただくものです。
政策本位の政治を目指す全国の首長や地方議員、市民らを表彰する「第12回マニフェスト大賞」(マニフェスト大賞実行委員会主催、毎日新聞社・早稲田大学マニフェスト研究所共催、株式会社共同通信社後援)の「優秀賞」38件が決定した。今回の応募は2597件で、過去最多を更新した。優秀賞の中から各部門の最優秀賞と最高位(グランプリ)のマニフェスト大賞が選ばれ、11月2日に開かれる授賞式で発表される。優秀賞を受けた団体・個人は以下の通り。
<優秀マニフェスト推進賞>首長=丸山至酒田市長▽山本龍前橋市長▽五十嵐立青つくば市長▽川勝平太静岡県知事▽北村正平藤枝市長▽込山正秀小山町長/議会=横須賀市議会会派研政▽神戸志民党▽公明党岡山市議団▽寺島渉飯綱町議会議長▽金田英樹大津町議/市民=フラット(埼玉県)▽首都大学東京大学院早川聖奈・與那覇里子、朝日新聞社奥山晶二郎▽日本青年会議所政治参画教育委員会▽若者による静岡県知事選公開討論会実行委員会▽政策研究ネットワーク「なら・未来」(奈良県)<優秀成果賞>浦幌町議会▽取手市議会・同事務局▽富士市ユニバーサル就労検討チーム▽可児市議会▽大津市議会▽議会技術研究会(北海道)▽野洲市<優秀政策提言賞>吉田敏男十勝町村議会議長会長▽全国の超党派地方議員と学生が協力する「カラーユニバーサルデザイン推進議員ネットワーク」(千葉県)▽日比健太郎および民進党全国青年委員会(東京都)▽長谷川貴子足立区議▽伊福義治宝塚市議<優秀コミュニケーション戦略賞>南雲由子板橋区議▽諏訪一部町内会(愛知県)▽パトランJAPAN(福岡県)▽くまもとSMILEネット(熊本県)▽株式会社FMコザ(沖縄県)<優秀シティズンシップ推進賞>有賀久雄(長野県松本工業高校教員)▽伊豆市選挙管理委員会▽大村市選挙管理委員会▽高森町わかもの★特命係、飯田下伊那100計画事務局(長野県)▽NPO法人NEXTCONEXION(愛媛県)
奈良市長に提案を行いました
本日、政策研究ネットワーク「なら・未来」の梅屋・木原・北井の3人が奈良市の仲川げん市長と面談し、「仲川市政3期目に向けての要望と提案」を行いました。
7月に行われた市長選に際して、仲川市長は「NARA2021」と題した公約を掲げ、3選を果たしました。ただ、山下候補と2022票差の激戦になるなど、必ずしも仲川市長の政策が大多数の市民に全面的に支持されたとは言えない結果になりました。
そこで、3期目をスタートするにあたりきちんと公約を検証し、必要であれば他候補の政策も取り入れながら、市民のニーズに沿った政策形成・意思決定を行うべきと考え、提案をまとめたものです。
市長からは、「市民側が継続的に政策評価を行うことは行政にとっても有益」など、NPOとの連携に前向きな発言もお聞きすることができました。
以下のファイルが、提案書の内容です。
仲川市政3期目に向けた要望・提案.docx
■
8月23日(水)、政策研究ネットワーク「なら・未来」主催の「なら・未来」サロンが、奈良市ボランティアインフォメーションセンターで開催されました。この日は天理高校教諭の川波太さんに、環境市民ネットワーク・天理による環境マニフェストの取り組みについてお話しいただきました。
その主な内容は次のとおりです。
1.講演要旨
(1)これまでの経緯
・2005年の天理市長選で、環境市民ネットワーク・天理(以下「市民ネット」)が、政策テーマを環境に絞って「環境マニフェスト・天理」を作成し、各候補者に提示。
・以後市長選のたびに、環境分野での市長マニフェスト評価を実施するとともに、環境マニフェストの提案を行っている。
・主な政策提案のうち、環境連絡協議会は発足、廃棄物発電は新しい焼却施設の計画で導入、街路樹再生については天理市管理道路については改善、「ホタル舞うまち」についてはホタルの数が年々増加、太陽光発電については福住工業団地にメガソーラー建設。
(2)天理市環境連絡協議会
・平成27年5月発足。個人会員48、団体会員33。市民ネットも会員として参画。
・事務局は市環境政策課が担い、市の関連部署の部長級が個人会員で入っているが、市からの財政的支援はない(財源は会費)。
(3)マニフェスト評価
・政策分野…?環境政策全般(総合評価) ?総合的な戦略 ?ゴミ問題 ?都市緑化 ?河川環境 ?森林保全 ?食料生産 ?温暖化防止 ?その他
・評価項目
<選挙時のマニフェスト>?企画力(具体性・魅力) ?市民参画度 ?体系性
<進捗状況(任期終了時)>?目標達成度 ?リーダーシップ度 ?組織内連携度(市役所内) ?市民参画度 ?情報公開度
・マニフェスト評価の実績 南市長(2005〜2009) 立案2.0、総合評価3.0
南市長(2009〜2013) 立案2.6、総合評価3.4
並河市長(2013〜2017) 評価中
(4)現状の問題点
?ごみ処理…化石燃料を助燃材剤として使用するなど、大量の二酸化炭素を排出している。現クリーンセンターの老朽化(修理しながら使い続けることもできるが維持費がかさむし、新しい焼却施設の方が発電効率もエネルギー効率もいい)
?ナラ枯れなど…ナラ枯れは直接的にはキクイムシが菌を媒介して起こるが、根本原因はコナラなどを伐って利用することがなくなり、森のメタボ化が進んだこと。ナラ枯れは日本海側から太平洋側に向かって広がりつつあり、今では飛鳥などもかなりひどい状況になっている。これによって里山が劣化し、場合によっては二酸化炭素の発生源となっている。
?耕作放棄地…獣害の原因。ごみの不法投棄の温床。残土処理場となつているところも→最終処分場に比べて基準が甘く、どんな有害物質が捨てられているかわからない。景観を破壊する。
(5)エコ・シティ天理構想
・新クリーンセンター建設を契機に、一次産業(農林業)、二次産業(加工)、三次産業(販売、観光)、四次産業(環境ビジネス)を結合させた十次産業の確立を目指す。たとえば、ごみ発電の電力や熱エネルギーを農林業や農産物加工などに活用。里山の間伐材をクリーンセンターの助燃剤として使用したりCLTの材料として利用する、など。
・そしてさらに、宗教、教育なども取り込んで「百次産業化(集積産業化)」へ。
(6)再生可能エネルギーについて
・世界のエネルギー消費量を1として自然エネルギーのポテンシャルを数値化すると、水力1倍、地熱5倍、バイオマス20倍、風力200倍、太陽光2850倍
・水力発電は総最大出力約5000万キロワット(日本の平均電力使用量は約1億キロワットで、半分は揚水発電)。水力発電をうまく使えば、不安定と言われる太陽光や風力などの再生可能エネルギーを調整できる。
2.質疑応答
・揚水発電について
・原子力発電の熱量は3割しか使われていない(7割は海に放流している、その影響も大きいが)。それを維持するために揚水しているということではロスがあり、その経費は誰か(結局は消費者)が負担しているのではないか。
→揚水発電は夜間電力で水をくみ上げ、電力需要の多い昼間に落水して発電するもので、夜間に電力が余る原子力発電のために作られた。こうした経緯はともかく不安定な再生エネルギーを安定かする巨大なバッテリーとしての価値がある。(揚水発電だけで最大出力が原発約27基分)
・揚水発電が電気料金を上げている(発電単価を比べるときに、原子力の1kWhあたりの発電コストより水力の1kWhコストのほうが高いのは、揚水発電を水力発電として計算しているから)。原子力のために作った揚水発電所なのに水力発電のコストに入れるのはおかしい。
→夜間の余剰電力を揚水発電で蓄え、日中のピークカットで燃料費を大幅に節約しているので、揚水発電は二酸化炭素削減と電気料金抑制に貢献している。→不安定な再生エネルギーを利用するために、皮肉なことだが原子力政策で造った揚水発電などのダムが武器になる。
・エコ・シティ構想の中で農薬の問題はどう位置付けているのか
→上流部に位置する農地では、農薬はほとんど使っていない。除草剤のみ使用しているが、植物ホルモンの濃度が高いものであり野菜そのものにも含まれている物質なので、人体への影響はない。ただし、雑草が枯れれば生物多様性が失われるので、100%良いとは言えない。また、肥料を施すことで窒素・リン酸過多になり、それが流出して水質の悪化を招くということはある。
・街路樹の弱剪定で近隣住民からの苦情はないか。
→ないことはないが、ボランティアによる落ち葉掃きなども行われている。
・評価基準のうち、組織内連携についてはどうやって評価の材料を集めるのか
→市の担当課などにヒアリングして情報をもらっている。
・バイオマス発電の未来について
→最近は技術の発達により小規模でも発電効率が高くなっているので、今後小規模のバイオマス発電施設が普及していくのではないか
市長候補の政策を比べました
奈良市長選立候補者の政策を比べました.docx
政策研究ネットワーク「なら・未来」では、6月24日に山下真さん、28日に仲川げんさん、29日に朝廣佳子さんとの意見交換会を行い、あらかじめ投げかけていた8つの質問にお答えいただきました。添付ファイルは質問ごとにそのお答えをまとめたものです。各候補者の政策をじっくり比較して、最も奈良市長にふさわしいと思われる方を選んでいただければ幸いです。なお、井上良子さんからは残念ながら回答をいただけませんでした。