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2017-02-27

今、このアクション映画がアツい!『トリプルX:再起動』と『ドラゴン×マッハ!』!!!!!!

アカデミー賞で『ラ・ラ・ランド』と思いきや、『ムーンライト』だったということで世間がざわざわしているらしいですが、アクション映画界隈というかドニ―・イェン大好きクラスタたちの間では、トリプルX再起動の話題で持ちきりのタイムライン!僕も見てきたので感想というか、「見てきた!!」といったことを言いたいがためのエントリー!

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トリプルX』シリーズはこれまでに2本作られているが、新作である『トリプルX再起動』の為に予習していく必要性はないといっていいだろう。物語的なつながりは殆どない。シリーズ初心者大歓迎のアクション大作に仕上がっている。僕もリアルタイムで1作目を見ているのだけど、殆ど物語を覚えていない。ただ、ヴィン・ディーゼルの肉体と彼から放たれるアクションは忘れられないものとなっており、彼の登場シーンには「アイツが帰ってきた!!」という幸福で満たされた。

そして、今作の見どころの1つは何といっても昨年『ローグ・ワン』(2016)に出演し更なるファンを獲得したドニ―・イェンだろう。彼の登場シーンは、いかにも「ドニ―さん出てきたゾー!」なダイナミズム溢れるかっちょいいアクション!ドニ―さん走った!飛んだ!ぶち破った!殴った!蹴った!撃った!っていう、まさに竜巻のような体術のオンパレード!ドニ―イェンの圧倒的なかっこよさに酔いしれる。

物語は衛星を操作できる装置が奪われてしまい、それを奪ったり/奪われたりっていうことを繰り返す。一応「スパイ映画」という体なので、007的な装置も出てきたシリーズなのだけど、今回は、より身体で乗り切る気合と根性映画。パンチ力が数倍に跳ね上がる!銃弾受けても効かない!みたいな闘いに特化した装置ばかりだ。でも、ドニ―さんは銃弾を受けるし、危機一髪みたいになるけど何食わぬ顔で生還!ぜんぜん死ぬ気がしない!マジ超人!

散弾のごとくショットが積み重ねられアクションも多少見ずらいところがあるのだが、完全にケレン味でねじ伏せているので気にならないで鑑賞できた。1ついうのであれば、ヴィン・ディーゼルvsドニ―イェンの高架下での状況化+アクションをもう少し引き伸ばしてほしかったかな。車の進行と並走して戦うってシーンは、前景と背景が連動していて妙な快感があったのだけど、すぐ終わってしまったので。

とにかく高カロリーのアクションが見たいなら見ると吉ですね!っていう『トリプルX再起動』グッド!!!あと、えっちなおねーちゃんも出てくるのでよりグッド!!!そして、更に肉体vs肉体の血と汗のファイトを欲している人には『SPL2/ドラゴン×マッハ!』を摂取しよう!

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こちらも『SPL/狼よ静かに死ね』(2005)の続編となるが、物語的なつながりは殆どない。『SPL/狼よ静かに死ね』は直球の香港ノワール+アクションに徹した映画でドラマもアクションも素晴らしいものだったが、『SPL2/ドラゴン×マッハ!』は良くも悪くもドラマもアクションもマシマシの超・高カロリー映画に仕上がった。

前作ではドニ―・イェンが出演していたが、今作はもちろん出演なし。ということでアクションが控えめか?と思えば、そうではなく、派手にドンパチを繰り広げる。映画の中盤では、「なんだこの長回しは!」と開いた口が閉まらないほどの奇跡的なスーパーアクションの連続をワンショットでおさめてしまう。人が頭上からバンバン落ちたり、複数人を相手にしながら1人でバッタバッタ張り倒していく快感!画面上でいったい何人が戦闘しているのか?よくカメラがぶつからないで、ここまでの縦横無尽な動きを捉えるな!?とか、ほんとに奇跡的なシーンなのだ。今後、この手の長回しシーンを内包する映画はこのシーンと比較されることに覚悟しなければならないのかもしれない。

また、前作で見せたようなナイフ使いとの戦い(中ボス的な)も、アップデートされており、興奮するし、何といってもラスボスとの死闘だろう。お前らはどんだけ飛び膝蹴りで飛ぶんだ?とか、どんだけ殴られても立ち上がり、致命傷を食らってもまだ死なない!といった人間離れした死闘が繰り広げられる。例えば『ザ・レイド』(2011)なんかもシラットを駆使して映画の中のアクションをアップデートしてきたけど、『ドラゴン×マッハ!』もまた1つ現代アクションをアップデートするような作品となるのではななかろうか。一部のアクションは暗くて見づらいところもあったが、差し引きしても+に傾くと思う。

ただ、物語は「泣き」に対してあまりにも過剰に演出し過ぎていて、正直なところクドい。香港ノワール的な家族の絆とか、偶然にもあれとあれが繋がって…っていう余韻を味わう暇もなく、足し算を重ねるのでちょっと疲れる。1作目は余韻も含めちょうどよかったんですが、今作はさすがにやりすぎ。音楽も過剰すぎて画面から色気を奪ってしまっている。

最後に苦言はしたが、アクションに関してはとにかくすごいので、それだけ見てれば特に気にならないだろう。やっぱり差引しても+に傾くと思う。公開場所がかなり限られていますが、まだ名古屋シネマスコーレで公開しているのでぜひぜひという感じ!3月3日まではならキン・フー『残酷ドラゴン』(1967)デジタルりマスターをやっているので、と一緒に見られると更に吉!こちらは超・超・超傑作!

以上!今、アクション映画見るなら『トリプルX再起動』と『ドラゴン×マッハ!』だろう!!って感じで、いつもより「!」が多いエントリーでした!!!!!

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2017-02-21

嘘っぽさがつきまとう――ロバート・ゼメキス『マリアンヌ』感想

ロバート・ゼメキス『マリアンヌ』たいへん素晴らしかった。ゼメキス新作は『フライト』ぶりに鑑賞。昨年『ザ・ウォーク』をスルーしてしまったのだけど、そちらも見なきゃな〜と。

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スパイものというと昨年スピルバーグの『ブリッジ・オブ・スパイ』があったのだけど、スピルバーグが撮るとスパイというか、「光」についての映画になってしまう。それが悪いとかではなく、もちろん素晴らしいのだけど。さて、対して『マリアンヌ』。これは正真正銘のスパイ映画だった。何よりもいかがわしく嘘っぽいところ。その嘘っぽい物語、展開、画面が、緊張感を与える。ときに「こんなのデタラメだ!」と声を上げたくなるほどに。気づけば映画にのまれ、翻弄されれていく。そして、その嘘っぱちが誠になる瞬間を目撃する。

この「嘘っぽさ」は、冒頭のブラッドピットの登場シーン(ワンショット目)から始まってくる。一面砂漠のショット上部からブラッドピットが降下してくる。そして、砂漠に着地、ゴロリと受け身をとる。唐突にブラッドピットが登場してくるのだが、この砂漠のシーン。妙にCGっぽさを感じる。そして、降下〜受け身の動作をする彼もとてもCGっぽさ(嘘っぽさ)が感じられるのだ。*1

このオープニングは、これから始まることは嘘であるといったことを宣言しているようにも思える。「スパイ映画」であるのであれば、描かれていることは相手をだますこと。つまり、嘘をつくことだ。この嘘っぽさは「スパイ映画」としてのオープニングに相応しいのであろう。そして、物語は着実に進んでいき、初めて会うマリアンヌとも問題なく嘘をつき夫婦を演じる。彼女は既にその町に精通しているので、久しぶりに会った夫婦がどんな行動に出るのか?言葉使い(訛り)に気を付けなければならないのか?といったことを、完璧にこなし、ブラッドピットにも要求する。そういった完全な作り物の嘘によって仮装するのだ。

その嘘の夫婦が船頭していく物語もまたデタラメな展開を見せる。夫婦仲良くカフェにいってみると、過去にブラッドピットを尋問した人物を見つけ、彼に「バレた」と感じたブラッドピットは建物にはいっていく彼を追って絞殺してしまう。アップショットから、唐突にブラッドピットの手が(身体が)画面を横切り、画面の端へ衝突する。嘘っぽさからの緊張感。そして突然の暴力。観客を画面に引き付ける序盤のシーンだ。

カードを鮮やかに切るブラッドピット。建物外の爆発から、建物内の銃撃戦までの鮮やかな動作運び。戦時中の出産シーンのデタラメさ。「落ちるな」と思えば戦闘機が自宅スレスレに落ちてくるダイナミックさ。人を探して監獄につかまっていると聞くと、次のシーンには監獄に潜入し兵と交戦していまったりと、ありとあらゆることが突然やってくる。映画は歴史を2時間に圧縮して観客に見せているわけなので、それは突然に決まっているし、いかにも嘘っぽい運びになるので、それを巧く活用して撮っているのであろう。自分の真意を覆い隠し、相手をだましていくスパイの本分は、例えば砂嵐で覆い隠される車中で行うセックスや、マリオンコティアールが最後まで演じ続けながら、真意を曲げなかったことに繋がっていく。

彼女の手記が読まれるとき、それまでいかにも嘘っぽい映画が誠になった瞬間であった。記憶を記録すること。最後までスパイ映画に徹したこの作品にとても感動した。

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*1:CGと合成だろうけど、そこまで知見はないので実際にどうかはわかりません。

2017-02-19

ジョン・ヒューストンの『ゴングなき戦い』をBlu−rayで見たよ!

ジョン・ヒューストン『ゴングなき戦い』(1972)をBlu−rayで見たよ!

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この前夜中にAmazon徘徊していて、『ゴングなき戦い』Blu−ray出てたんだ!!って衝撃(しかも結構前)を受けて即ポチした話(他にも『トゥインクル・トゥインクル・キラー・カーン』クライテリオン版『子連れ狼』BOX買ったり)。『ゴングなき戦い』って昔VHSで1度見たきりで、その時から大好きなんだけど、Blu−ray!ほんと綺麗!TWILIGHT TIMEから出ているものでもちろん日本語字幕なんてありませんが、何となく物語は頭に入っていたのでオーケー。

1972年の映画ですし、最近の映画のようにパッキパキの映像ではありませんが、リマスターによって黒がしっかりと出てきていて、それによって古めかしいザラザラしたカラーがとても綺麗に引き立っている。これぞ理想のリマスターっていうことじゃないだろうか。

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リマスターされることによってこの映画の影の部分(物語)が際立ち、余計に泣かせる映画になっていると思うんだよね。これぞ人生の映画だよっていう。酒飲みとかクズとかが、何かを少し必死になったり、でもなまけちゃったり、それでも何かを信じてみたり、報われなかったり…って映画が好きなのでほんと『ゴングなき戦い』好き。なんだろ『ありきたりな狂気の物語』や『アパッチ砦・ブロンクス』とか、復讐系の映画もそうだけど、そこに残り続ける残留思念みたいな、そんな映画が大好き。

あんまり高くないし、『ク―リンチェ少年殺人事件』とか『狭女』などなどクライテリオンとかとセットで輸入とかいかがでしょうか(回し者みたい)。文句なしの傑作!

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Amazon.com: Fat City [Blu-ray]: Jeff Bridges, Candy Clark, John Huston: Movies & TV

王になろうとした男

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アパッチ砦 ブロンクス [VHS]

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2017-02-12

『ハイキュー‼』3期までイッキミした(覚書)

昨年『ハイキュー!! 烏野高校 VS 白鳥沢学園高校』が話題になっていたのと、フォロワーさんも激押ししていたのでぜひ見たいなと思っていた『ハイキュー‼』でしたが、なんとか1期から3期まで見れた。初めは1ヵ月くらいかけるかな〜と思ってけど、王道ジャンプ的なのを見るのも久々ってことで、ノリにノレててスイスイ60話完走した。1週間でここまでイッキ見するなんて久々の体験で、自分でもびっくりしたのだけど、スポ根モノはエンジンがかかると最後まで駆け抜けれる。ただイッキ見過ぎて感想がむちゃくちゃになっているので、箇条書きでいいところをピックアップ。

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  • 脇役にもスポットがあたる

バレーボールは「つなぐこと」に大きな意味がある。各キャラの役割がしっかりと描かれており、趣向の違うメンバーが揃うなかで「つなぐこと」によってそれが快感になり、強烈なエモーションを引き出している。特に2期からグググっとスポットが当たるツッキー。3期に来て自発的に試合が出たい。出れなくて「悔しい」と思うような彼の姿に引き込まれる。それまでの彼の発言・行動が重層的に積み上げられ感動を生む。最後にコートに戻ってきた背中のショット。これは「ヒーロー」感があってたまらなかった。あと山口にも泣かされる。ハイキューは敵キャラも濃いメンツでたまらないですね。ほんと。脇役って書いているけど、みんな主役なんだってね(くさいセリフ)。

  • 作画

エースが決める瞬間とかより、日向がちょこまか(他の時間が止まったように)動き出すところや、西谷がスーパーレシーブ決めたときのニンジャ感のある作画的快楽と、ショットの強さに酔いしれた。この作画的快楽(動き)とショットの「強さ」に関してはハイキューのみならず、もっと考えていかなければならないテーマとして課題としていきたい。ショットについてはベルクソン読んだほうがいいなって感じで『意識に直接与えられたものについての試論』を積んでいるので読まなきゃ。作画に関しては「ああ、すげえ」ってフィジカル的な感覚に浸ってなかなか「なぜ?」って問えない自分がいるので、まずショットから倒そう。

  • カメラアングル

主人公がちびっこの日向なので、おのずと巨人と戦う小人ってなる。それとバレーは守りのときは「落とさないこと」(上にあげること)。攻めのときは相手のコートに「落とすこと」を考えて行動しなければならない。上下を意識せざるを得ないテーマが、アングルに反映されている。ローアングルからのトス。そして上から見下ろすような主観ショット(パーッと敵陣地が見える瞬間)。こうしたショットの積み重ねが気持ちいい。あと、1期で負けたときにも、日向と影山の喧嘩から(2人が地面に倒れる)、彼らが立ち上がる瞬間に煽り気味のショットが使われる。負け試合から上を目指すといったこと(2期につなげるということ)を、アングルで丁寧に演出する。

体育館と、烏野ユニフォームの色が気持ちいい。黒をベースとしてオレンジが加わった時の画面映えのよさよ。カラスがば〜って飛ぶシーンとか画面が締まるんだよね。やっぱ映画にせよアニメにせよ、黒が気持ちよく出ていると傑作になるね。


まだまだいいところあるんだけど、整理して書くのには少し時間がかかるのでこんなもので。こういう王道系久々に見たのでほんとよかった。思わず3期とか決まると「シャアッ!」ってこぶし握る自分がいたのでびっくり。(余談)会う人にはそう思われたことがないのですが、細いながら野球部だったので部活アニメには肩入れしちゃうんですよね。青春だな〜って。中学のときのバレー部もすごく強くて全国とかよくいってた。なんとなくすごいな〜って感じだったんですが、このくらいアツかったんでしょうか。よくわからないけど。ということで適当な更新おわり。

2017-02-10

村瀬修功『虐殺器官』覚書

Project Itohとしては『屍者の帝国』、『ハーモニー』に続いて3作目になる『虐殺器官』を見てきた。個人的な伊藤計劃についての思い入れはあまりなくて、『ハーモニー』は好きだけど『虐殺器官』に関しては殆ど忘れていて映画を見ながら物語も思い出した。SFファンでもないので、本作がSF界にどう影響を及ぼしたとか、凄い作品なのかもよくわかっていないのでフラットに見れたと思う。

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先に結論からいうと面白い瞬間がほんと出てこなくて、とにかく退屈した。顔アップが多いわりに差異がなく面白くない。まあ、「個性」の映画にならないことは『虐殺器官』的には悪くないのかな、とか思ったんだけど、それにしても面白くなければグッとこないよね。この面白さのなさなんだろうと思っていたけど、わいてきたのは「遊び」が見受けられなかったからかなと思う。「遊び」といっても「演出」なんだろうけど、どのシーン見てても画面で起こっていることに引き付けられなかった。

ゴールデンウィークを独りで耐え忍ぶ方法 - 伊藤計劃:第弐位相

伊藤計劃ブログで「ワンカット内で人が死ぬ」っていう文章を書いているエントリーがあるんだけど、例えばこういう演出上の「遊び」があったかというと感じられなかった。そもそもアニメなので長回しには耐えうることができるのか?といったことがあるので、直接的ではなく「例えば」ということにしているけど。それと風景や美術に魅力を感じなかったか。

ただ、題材的に心躍る内容ではないので、“敢えて”退屈に見せるといった手法を選んでいるのだろうとも思う。どうしても会話劇が主体となってしまうので、そこをどう演出するか?がキーだったと思うのだが。いくら目の前で人が撃たれて血が飛び散ったり、人の胴体が切り離されても動いていたって「脅かし」でもなんでもない。スピード・リズムの感覚がもう少し必要なのだろうか。

いづれにせよ面白くするには難しかったのかもしれない。感想をぱらぱら見ていると『CURE』を引用したほうが〜なんてこともチラホラ見受けられる。でも、映画・小説・作家とは切り離してしかるべきだと思うから引用は別にしなくてもいいと思う。言語化しづらいので、印象論的に言うけどフィジカルに迫る力強いショットを感じられなかったので、それが欲しかったかな。引用云々の前に面白い映画が見られればよかったのだけど、叶わなかったなあと。

虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)

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