日本の太母とは何か?

神話学的には、天照大神天皇とは、イシスとオシリスキュベレとアッティス、聖母マリアとイエス等の関係と対応するだろう。しかし、先に触れたが、太母に当たる女神は何なのかという疑問があるのである。古代ギリシアのガイア、古代中国の玄牝古代エジプトのハトホル、ケルト神話のダナ、等に当たる女神が見当たらない感じなのである。とりあえずは、イザナミであろうか。しかし、イザナミは、イザナギとペアにされていて、単独的な大女神としては存在していないのである。かぐや姫が示唆する月の女神が、太母の候補とはなるから、月読みかもしれない。しかし、決定的な存在がいないというのは、記紀神話の欠点のように思えるのである。(キリスト教というか、ケルトキリスト教では、聖母マリアの母、聖アンナが、太母に当たるだろう。カトリックでは、黒い聖母がそうだろう。)
 また、女性の原型を暗示する太母がいないのは、日本女性、日本文化にとっては、大問題であろう。三輪山御神体が蛇であったという伝承があるが、これは、太母を示唆するだろうし、八岐大蛇もそうだろう。天照は、実に、アポロ的で、それはそれでいいのであるが、ディオニュソスに通じる太母は何なのだろうか。直観では、土偶縄文土器と通じる太母である。


p.s. カミムスビかもしれない。


p.p.s. ここで、私説を言えば、記紀神話は、天孫降臨族(父権的民族)中心に書かれていて、それ以前の古日本の母権的神話が、改竄されていると思うのである。古日本の太母・大女神を、例えば、カミムスビとしよう。カミムスビが根源の女神であり、それから、天之御中主神等が生まれたのではないだろうか。あるいは、高天ケ原の三柱の神、造化の三神がすべて根源的女神ではないだろうか。そうならば、やはり、先にも示唆したが、天之御中主神が、太母である。


3p.s. 不連続的差異論のイデア界が、太母になるのである。イデア界は、内在的生成の原理である。父を必要としない純粋女性原理である。イデア界の1/4回転をタカミムスビ、その結果のメディア界をカミムスビ、とすれば、イデア界がアメノミナカヌシノカミ(天之御中主神)となる。今は、このように、日本の太母を考えたい。
 因みに、高天原(たかまがはら)とは、イデア/メディア境界を指すのではないか。イデア界でもいいし、メディア界でもいいようだ。


カミムスビ
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カミムスビ(カミムスヒ、カムムスビ)は、日本神話 の神 。古事記 では神産巣日神日本書紀 では神皇産霊尊と書かれる。

天地開闢 の時、天御中主神高皇産霊神 の次に高天原 に出現し、造化の三神 の一とされる。本来は性のない独り神であるが、造化三神の中でこの神だけが女神 であるともされる。

大国主 が兄神らによって殺されたとき、大国主の母が神産巣日神に願い出、神皇産霊尊に遣わされた蚶貝姫と蛤貝姫の治療によって大己貴命は蘇生する。

古事記では、少彦名神神産巣日神の子である。

「産霊 」は生産・生成を意味する言葉で、高皇産霊神とともに「創造」を神格化した神であり、高皇産霊神と対になって男女の「むすび」を象徴する神でもあると考えられる。
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カテゴリ : 日本の神


参考:
http://www.yoshinohanao.com/jendar-essay.html
http://www1.ocn.ne.jp/~koinonia/spirituality/01johnsophia.htm
http://www.geocities.jp/dds_dictionary/DDS3ki.html
http://www.din.or.jp/~a-kotaro/gods/kamigami/kukuri.html
http://homepage2.nifty.com/fusehime/no121.htm
http://www.st-line.co.jp/kaen_tex.html
http://www1.ocn.ne.jp/~koinonia/wisdom/chap1.htm