湖の男 アーナルデュル・インドリダソンによるエーレンデュル捜査官シリーズの4作目「湖の男」 原題「KLEIFARVATN」とはアイスランドの首都レイキャヴィクより南方にある湖、クレイバルヴァトン湖を指しています。 本作ではその湖で発見された人骨、また骨に括り付けられた状態で同時に発見されたソ連製の盗聴器をきっかけに、冷戦時代の東ドイツにて、あるアイスランド人留学生の身に起きた出来事が紐解かれていきます。 「緑衣の女」と同じく本作は二つの時間軸で進みます。一つはエーレンデュル捜査官を中心とした現在軸。 もう一つは70年代、冷戦中の東ドイツ。熱烈な共産主義者としてアイスランドから東ドイツへと留学し…