誘拐や監禁の被害者が、極限状態の中で犯人に同情や連帯感を抱くようになること。
1973年にスウェーデンのストックホルム市で起きた銀行強盗においては、1週間に及ぶ立てこもりの末に人質が解放された。その後、元人質たちが犯人をかばう証言をしたり、警察を非難したりしたほか、元人質の一人が犯人と結婚するに至ったことで注目され、この名が付けられた。
ほかにも、誘拐の被害者であったパトリシア・ハーストがのちに犯人グループに加わり、銀行強盗を行い逮捕された「パトリシア・ハースト事件」(1974年)などが知られている。
映画「ダイ・ハード」や「ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア」の中では「ヘルシンキ症候群」として紹介されている。