うろこ雲をさいの目切り 子どもの頃のことです。鮮明な記憶なので、夢ではなかったと思います。 秋の空に、びっしりと並んだうろこ雲が浮かんでいました。でも、よく見ると少しだけバラつきがあって、「もうちょっと揃えば完璧なのに」と思った瞬間――。 突然、雲に縦方向の切れ目が入りました。まるで本のページをめくるように、スーッと手前から奥へ向かって広がっていきます。次の瞬間、今度は横方向にも切れ目が入り、同じようにパラパラと広がりました。 気づけば、空は四角く区切られた雲で埋め尽くされていました。 あれは一体、なんだったのでしょう。 『青月 日日』の不思議な話+おまけ トップページ ランキング参加中雑談・…