脳に関する医学研究は、現在、認知症の研究に大きな焦点が当てられています。 人間は加齢に伴い、記憶力や思考力が徐々に衰え、やがて認知症へと進行していきます。 認知症の約70%はアルツハイマー病によるもので、この病名は1906年にドイツの医師アルツハイマーが認知症患者を報告したことに由来しています。 世界保健機関(WHO)によると、現在世界でアルツハイマー病の患者数は約5,400万人にのぼり、2050年には1億3,000万人に達すると予測されています。 製薬会社にとっては、急成長が見込まれる巨大市場というわけです。 認知症は、アミロイドと呼ばれる物質が脳内に蓄積されることで進行し、10年ほどの時間…