プロローグ 小さな願望 マユミの小さな悩み 密かなプレゼント計画 予想外の褒め言葉 マユミからのサプライズ Oさんの一言 エピローグ プロローグ 火曜日の午後、D&Cセンターのオフィスは穏やかな活気に包まれていた。 ボクは自分のデスクで、新しい書籍カバーのデザイン案をモニターに映し出していた。 マユミが電話でクライアントと打ち合わせをしている。彼女の声は仕事モードで凛としているが、時折こちらをチラリと見る視線に、ボクの心臓は静かに跳ねる。 結婚して数年。同じ職場で働く日常にもすっかり馴染んだ。周りの先輩夫婦たちと同じように、仕事中は普通に――いや、普通を装って――過ごしている。 それでも、マユ…