西成ホテル探訪・十三日目 カプセルホテルの誕生 海外でバックパッカーが長期滞在する安宿といえば、「ドミトリー」スタイルが思い浮かぶ。大部屋に2段ベットがいくつも置かれていて、解放感はあるが、個人のプライバシーという観点では抵抗を覚える人もいるかも知れない。 これまで泊まってきた西成安宿には、このドミトリースタイルがなかった。狭くても、1.5畳だろうと、虫がいようと、「個室」。 太陽の塔で知られる1970大阪万博で建築家・黒川紀章が発表した「住宅カプセル」は、メタボリズムというキーワードで、都市建築には、有機的に代謝を繰り返しながら成長、改変、増殖できるシステムが必要であることを示した。その商業…