湿った空気が山を越えて、乾いた暖かい風となって吹き降ろす現象。
山の斜面に沿って空気が上昇するときに、雲ができて雨が降る場合を考える。この時、水蒸気が凝結して凝結熱を出す。そこで、空気は温められる。一方、山を越えて下降するときを考えると、空気中の水分が失われているので、蒸発熱で空気を冷ますことができない。山を越える前と越えた後では、その分、気温が上昇するとされている。
しかし、一般には、雨が降らなくても気温が高くなることが多い。それは、山を越えるときに空気が混ざり、温位の高い上空の空気が一緒に引き下ろされるためであると考えられている。