世間からすればだいぶ若いほうであると思われる自分であるが、最近年齢のことばかり考えてしまう。 あれよあれよいう間にアラサーと呼ばれる年代に突入し、気が付けば二十代も終わりのほうが近くなっているのだ。 時間の、その流れの早いことよ。 怖いものは数多くあれど、時間ほど怖いものはそうそうない。 時間への恐怖心の源泉が、その先に鎮座する”死”への反発であることは疑いようがない。すべての生き物は須く時間にその命を奪われるといえるのだ。(もちろん時間が能動的に生き物を殺すわけではないが。) あらゆる危険(恐怖の根源という意味での”危険”)は隔絶度が高ければその影響を無視することができる。 が、時間から逃れ…