昨年5月17日の「デイリー新潮」は、近著『人生の壁』において「他人との関係が希薄な人が極端なことをする」と語る解剖学者の養老孟司氏の言葉を紹介しています。 養老氏によれば、哲学者トーマス・メッツィンガーは「自己」をトンネルに例え、トンネルというのは壁だけがあるけれども中は空(から)。(簡単に言えば)「自分なんてものは、実は空っぽだ」と話している由。実はこの考え方は老子とも共通していて、老子は、部屋は中が空でないと使えないと述べていると、養老氏は話しているということです。 しかし氏によれば、現代人、とくに若い人は、(「容れ物」ではなく)実は空っぽの中身の方を「自分」と呼んで、実体があると思い込ん…