「赤生津・安部氏」の出自を尋ねて ―第八報 奥州仕置の時代に白鳥村舘から赤生津村に移住した安部氏の「束稲山麓と洪水常襲地域での養蚕業、信仰、郷土芸能の振興」に関する検証― 一 概要 豊臣秀吉の天下統一時代に、奥州仕置軍は、白鳥村の白鳥舘や照井舘をも制圧し、領主の役職を取り上げ、領土を没収した。「磐井東山赤生津邑畑屋敷安部家之系図」(1)によると、「十七代仕えた葛西氏は没落。白鳥村の手(牛)類ノ舘も落城となり、居住がかなわず、東磐井赤生津村に移住する。初代安倍肥前は浪人(仕官しない武士)となる」とある。 この白鳥村舘は、子孫の解釈では「白鳥舘」であるが、石巻市教育委員会では、この「手類之舘」を「…