新海龍は指定時間の5分前に高野コンストラクションに着いた。 「ライトライダーズです!」 「お荷物お預かりで参りました。海外事業本部第一設計部の川口さんお願いします。」 いつになく龍は落ち着きがなかった。 5分程待って奥のエレベーターのドアが開いた。 「お待たせしました。」 陽が大きな段ボール箱を抱えて現れた。 ランキング参加中自作小説の集いの場 「ライトライダーズの新海です!」 普段なら名前など言わないのだが、龍は陽に自分の名前を覚えてもらいたいという思いが自然とそうさせたのである。 「先日は失礼しました。」 そう言って陽は頭を下げた。 フロアに書類をぶちまけたことを、その相手が龍であったこと…