曲亭馬琴(滝沢馬琴)が1814年から1842年の28年にわたって書き上げた作品。原典は九十八巻、百六冊に及ぶ大長編。
アレンジ作品が多数出ている。
時は室町時代。安房国里見家の領主・義実の娘、伏姫(ふせひめ)は敵将の首を獲ってきた愛犬・八房(やつふさ)と夫婦となり、山中で暮らしていた。しかし、清らかな体のはずだった伏姫は八房の気を受けて妊娠してしまう。犬畜生の子を孕んだ事を恥じた伏姫は自害、その腹から出てきた「気」は彼女が持っていた数珠の八つの大玉と共に各地に散らばっていく。
そして、犬で始まる名前・体に牡丹の痣・文字が浮き出る珠を持つ八人の若者がこの世に生を受ける…