源氏物語を読む 源氏物語を読むということですが、ここ最近は文法的分析が中心になっています。注目せざるを得ないほど複雑なので、いい演習になると思ってるところです。 演習において重要なことは、答えを言い当てることではなく、仮説と検証のプロセスを繰り返して合理的に回答案を出すことです。このあたりの発想がまだ本人に乏しいので、その意味でも指導が必要です。 さて、課題となったのは、 母君泣く泣く奏してまかでさせたてまつりたまふ という一節で桐壺更衣の病が重くなったために宮中を離れなければならないという場面で、テーマは主体客体の判定と敬語法の整理です。 「母君泣く泣く奏し」まではほぼ適切に理解して説明でき…