可燃物作者:米澤 穂信文藝春秋Amazon 「このミス」「文春」「ミステリが読みたい!」の三冠。 「本格ミステリベスト10」でも第二位という、超高評価の作品。 ってのが不思議に思えるくらい、すごく地味な作品。 五つの短編それぞれがミステリとして高水準な出来映えではあるのだけど、 キャッチーな感じは少なく、警察小説としての読み甲斐が高いかと云えば、 そうでもないんだよなぁ。 何しろ探偵役の葛警部は、指揮官的な立場でありながら、 組織的に解決するというよりは、自分一人だけで勝手に解き明かしちゃう。 いわゆる通常の名探偵構造と同じではあるのだけど、警察小説という枠内で 描かれているので、名探偵的な装…