最近、私はふたつの“職人”に出会った。ひとりは、現場で実際に屋根や壁を塗るベテランの塗装職人。もうひとりは、YouTubeで“職人の日常”を語り、演じ、笑いに変えて届けてくれる人物――「オヤカタくんch」のYouTuberだ。 両者は同じ「職人」という肩書きを持ちながら、そのふるまいはまったく違う。オヤカタくんは、職人文化に潜む“建前と本音のズレ”を巧みに掬い取り、それをコントのように編集して見せてくれる。「ちょこっと塗っただけですから」と言いながら実は見返りを期待していた――そんな文化的ジレンマを笑いに変える語り手だ。彼の動画を見れば、私たちは“わからなかったかもしれない職人の本音”に気づく…