図書館で数冊の本を抱え、カウンターに近づこうとしたら、罵声が轟き渡った。 推定60代後半の男性が、意味不明のクレームをつけている。 カウンターに集まったスタッフ5名も険しい顔で対応している。 怒声というのは、自分に向けられていなくてもイヤなものだ。 とっとと貸出手続を済ませて、この場を立ち去ろう。 数冊の本を抱えて状況が収まるタイミングをはかっていたら、ひとりのスタッフが気づいて「どうぞ」と促してくれた。 クレーマーの前から逃れられて少しほっとした様子だった。 私は動揺していたため「後、予約した本も2冊あるはずですが」と言い添えるのを失念し、スタッフも「お取り置きがありますね」と確認するのを見…