天保7年6月10日(1836年)7月23日-明治21年(1888年)7月19日 幕末の幕臣。明治期の政治家。 剣豪としても知られる。
駿府にて西郷隆盛と面会し、勝海舟の会談をとりつけて、 江戸城の無血開城と徳川家の存続に貢献した。 ゆえに、勝海舟、高橋泥舟とともに「幕末の三舟」と呼ばれる。
また、清水の次郎長と交友関係が深いことで知られる。
本書は、山岡鉄舟の伝記小説。本書末尾に「本作品は、史実をもとにしたフィクションです」と明記されている。客観的な史実だけを記した本を読んだことがないので、どの辺りから著者の想像力が羽ばたき、読者の想念をかき立ててくれているのかは判然としない。しかし、山岡鉄太郎高歩(たかゆき)、号を鉄舟という人物の生き様を垣間見させてくれる得難い本の一つだと思う。 幕末から明治初期を本気で駆け抜けた傑物。本気で行動した人、「生きるとは、ただひたすら、目の前のことを、全身全霊の力をふりしぼってなし遂げることだ。」(上・p307)を実行した人。6尺2寸(約188cm)という巨漢だった。20歳頃は、体重28貫(105k…
『山岡鉄舟先生正伝 おれの師匠』 小倉 鉄樹炉話 この四五日、ウオーキングを中断している。朝から29度近い暑さで体が付いていかない。朝の空気に、よっしゃ今日も元気で!とならなず。朝から空気が抜けている。 このところとびとびに読んでいる本。炉話を文字起こしをしたもので読みやすいうえ、山岡鉄舟の破天荒な人柄が実に魅力的で面白い。 先にも触れたが、江戸城の無血開城は、ひとえに鉄舟の働きによったものであることがわかった。単身で東征軍の陣地に乗り込み、西郷と直談判をしたのは鉄舟であったのだが、海舟の自己顕示欲で海舟の手柄になってしまった。後の我々は絵画「江戸開場談判」で西郷と海舟の向かい合った絵を見せら…
ランキング参加中読書 江戸無血開城 表紙 江戸無血開城 本当の功労者は誰か? 岩下哲典 著 吉川弘文館 発行 2018年(平成30)7月1日第1刷発行 本書では、山岡鉄舟と高橋泥舟を中心に、江戸無血開城の真実を物語っています。 「江戸無血開城」の誤解 慶応4年(1868)3月9日の 山岡鉄舟と西郷隆盛の駿府会談で、江戸無血開城はほぼ決まった。 江戸無血開城で最大の恩恵を被った徳川慶喜が自身の助命と家名存続の「一番槍」は鉄舟であると認めていた。 泥舟が鉄舟を慶喜に推薦した。それが実現したのは泥舟が慶喜から全幅の信頼を得ていたからである。 絵画「江戸開城談判」には鉄舟もいたが、描かれていない。 絵…
勝海舟の罠 表紙 勝海舟の罠 氷川清話の呪縛、西郷会談の真実 水野靖夫 著 毎日ワンズ 発行 2018年4月1日 第一刷発行 2018年4月2日 第ニ刷発行 勝海舟の氷川清話の内容について検証し、多くの箇所が勝のホラであることを立証しています。 その分、山岡鉄舟などの功績が浮かび上がっています。 勝の今までの英雄的な行動が誤った伝承であると指摘し、ホラや人間くさいところが強調されていますが、自分なんかには、そういったダメっぶりにより、かえって勝に親しみが持てます。 一方、山岡鉄舟のカッコ良さを発見出来たのは収穫でした。 はじめに 『氷川清話』は勝海舟の自慢話や放談で、内容はかなり信用できないと…
かれこれ、10年ほどになるだろうか、書初めが年初の習慣になっている。寺などで含蓄のある書に触れるにつれ、自分でも書いてみたくなり、名跡と呼ばれる手本を真似て書く「臨書」を少し嗜んだことがきっかけである。 字を上手に書くよりも、自分の行動を形作る思考を言葉にして、それを書にするという作業が心地よく気に入っている。昨年は「自靖自献」を書いた。現在の自分の日々の行動の始点だ。 完全な自己流なので、基礎が出来ていない。表装までしてもらったが、眺めるにつれ、見るに堪えられなくなり早々に引き取った。それから、折を見て書き直しているがなかなか納得のいくものが書けない。 そうこうしているうちに、今年の書初めが…
おはようございます。 読書がライフワークになっている 医療業界のコンサルタント ジーネット株式会社の小野勝広です。 これは私の勝手な考えですけれど 今の時代に求められているのは… ・人を知る ・社会の仕組み、構図、構造を知る この2つが実に重大ではないかと考えています。 人を知るという点では サイエンスのアプローチも必要ですし ヒューマニズムという観点も大事ですね。 だからこそ私は歴史に学ぶということを 欠かしてはいけないと思ってます。 人は人に救われますけど 人は人に騙されます。 いい人もいれば 悪い人もいる。 そこをよく見極めて 近づけるべき人と 遠ざけるべき人を 明確な基準を持って 判断…
『殉死』司馬遼太郎文春文庫1978年9月25日 第1刷1995年 1月20日 第26刷 乃木希典をテーマにした懇話会を前にして、福田さんの『乃木希典』を読み、いたたまれない思いになった。 megureca.hatenablog.com 懇話会仲間の中に、学生時代に本書をよんで乃木希典の間違った人物像を刷り込まれたかもしれない、、、といっていた人がいたので、本書も読んでみた。私の『坂の上の雲』と同様、司馬遼太郎に歴史を刷り込まれたひとは少なくない。でも、たしかに、小説はフィクションだとはいっている・・・。 裏の説明には、”乃木希典(のぎまれすけ)―日露戦争で苦闘したこの第三軍司令官、陸軍大将は、…
回天の門 上 新装版価格: 814 円楽天で詳細を見る 【あらすじ】 庄内藩にある清河村の斎藤元司は、村の素封家で酒造りをする家の跡取りで、年から遊郭に出入りするような遊蕩児であった。元司は学問をする傍ら、家を訪ねてきた絵師・藤本津之助から、外の世界について様々のことを聞いて、江戸への憧れを持つ。 江戸行きが許され東条塾に入塾し、頭角を現わすようになった。しかし弟が死ぬと清河村に戻され、鬱々とした日々を過ごす元司は、期限を区切って遊学を許してもらう。江戸に戻って東条塾の隣の千葉道場に入門すると、元司は剣術も学問も長足の進歩を遂げていく。 *清河八郎(ウィキペディア) その頃ペリーが来航し、世間…
夏に書いた圓朝師匠の静岡興行いまだに読みに来てくださる方がいてうれしいかぎりです。 その後に深掘りする機会は減ったものの、圓朝師匠にゆかりのある人々にも俄然関心が向くようになりました。先日はNHKの知恵泉で取り上げた陸奥宗光に飛びついて録画。どちらかというと縁があるのは父の伊達千広翁なのに。 静岡興行のことを調べるうちに、近代から現代の政治の仕組みが立ち上がる時期や産業の発展がものすごいエネルギーで動いたのを知って、時代ごと面白くなりました。 当時の時代の流れがわかってくると圓朝が作った作品、出てくる場所、関わる人の見え方が違ってくる。圓朝の人との関わり方、取材の仕方がそのまま作風に出ている感…
◆◆━━━━━━━━━━━━━━◆◆ニッポン人の心と体を、「笑顔で」救う! ★短縮版メルマガ「暮しの赤信号」★ 2023年10月27日(金)号 No.4751 毎朝、早朝5時に、全世界に向けて2つの配信スタンドから、合計約5200部を発行(日曜のみ休刊)。 創刊日:2004/10/5 【注】まぐまぐ!から受信されると、上部に[PR]と記載した広告が掲載されますが、当方とは無関係です。◆◆━━━━━━━━━━━━━━◆◆ 『脱コンビニ食!』(平凡社新書)や『危険な食品』(宝島社新書)などの著者で、食生態学者、そして日本危機管理学会員でもある山田博士(ひろし)が配信。食べものだけでなく、人としての…