昔、「アルプ」という文芸誌があった。1958年に創刊され、1983年の終刊まで計300号を発行したらしい。「山の文芸誌」と言われていたらしいが、登山技術やコースなどを紹介するのではなく、山を「思案の場」ととらえ、詩、エッセイ、画文、写真を通じて、自然への畏敬を表していたという。広告は入れない方針で、当時としては高価な雑誌だった。この「山からの絵本」は辻まことさんの「アルプ」への寄稿(画・文)とまとめたものだ。 山からの絵本 (ヤマケイ文庫) 作者:辻まこと 山と渓谷社 Amazon 先日読んだ「山からの言葉」以上に、辻さんを理解できるかなと購入した。絵が多くて、辻さんの世界に入り込んだ気になる…